皇太子さまのご発言
先日行なわれた記者会見の際の皇太子さまのご発言が波紋を呼んでいます。「雅子のキャリアや人格を否定する動きがあった」とのお言葉に、私も「公の場でここまでおっしゃるのは余程のこと」と感じました。
あくまでも想像ですが、宮内庁、とくに東宮担当の方々は、何よりも「お世継ぎ問題」を優先したということではないでしょうか。言葉にしたかしないかは別にして、「一刻も早く男の子をお生みになることが一番のお勤めです。海外訪問などは二の次です。妃殿下はもうお若くないのですから……」というプレッシャーを、絶えず雅子さまに感じさせていたのではないかと思います。
さらに想像ですが、雅子さまはご自分の外交官としてのキャリアを、皇太子妃という別の立場で生かしたいとお考えだったはず。ご自分をそう納得させて、皇太子さまとのご結婚に踏み切ったのではないかと思います。だから、その思いとまわりの思惑とのギャップがストレスとなり、今回のような体調不良に至ったのではないでしょうか。
実は昨晩、夫とこの話題でちょっとした議論になりました。夫いわく、「外交官といっても、結局たいしたことないじゃないか。美智子さまのほうがよっぽど立派だ」。いくら私が、「雅子さまは外交官を目指し、実際にその仕事についていた経験があるからこそ、苦悩が大きいの。実社会に出ることなく、大学卒業後にすぐに結婚した美智子さまとは違うの。もちろん時代背景の違いもあるけれど」と言っても、夫は首をかしげるばかり。
聡明で優秀な雅子さまは、学生時代も外交官時代も男性と対等に活躍していたから、皇室という価値観の違う世界に入って、それまで培ってきたものが何一つ通用しないことに、なおさら絶望されたのだと思います。これほど極端ではないにしても、普通の女性も多少なりとも経験し、感じることです。だから僭越ながら、「わかる」気がするのです。
雅子さまには、あせることなく十分に休養をとって、心身のお疲れを癒していただきたいと思います。ご回復を心からお祈りします。
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