土方歳三資料館――新選組ツアー(2)
土方歳三資料館は、土方家の子孫の個人宅に設けられたこじんまりとしたお部屋ながら、愛刀、鎖帷子、鉢金など歳三が実際に身につけたものや、歳三が書いた書簡、発句集などが展示されていて、「本物」の見えない力に圧倒されました。
今回の日野行きの一番の目的は、歳三の愛刀「和泉守兼定」をこの目でみること。例年は年に1度「歳三忌」にのみ公開されているようですが、今年は通年見られます。歳三の戦死後、土方家に届けられたと伝えられるこの刀、当時は目こぼれが見られたそうですが、現在はきれいに研がれて美しく輝いていました。いったい、何人の人を斬り、何人の人の血を浴びてきたのでしょう。新選組を、幕末という時代を、歳三と共に見届けてきた和泉守兼定を前にして、言葉をなくして見入るばかりでした。
20数名を中に入れては、館長で5代目の奥様の陽子さんが説明してくださいます。個人による運営、かつ私宅と棟続きの資料館で、さぞや気苦労が多いこととお察ししました。そのご苦労のおかげで、歳三が生まれ育った土地で、貴重な遺品の数々を目にすることができて、歳三ファン、新選組ファンにとっては幸せなことです。
最寄りの駅は多摩モノレール「万願寺」駅ですが、京王線「高幡不動」駅から、歳三が子ども時代に水遊びをしたであろう浅川を眺めながら歩くのも風情があります。そういえば、付近には「土方」姓が多いことに気づきました。
なお、歳三の命日(5月11日)の前の5月9日日曜日には、近くの石田寺で「歳三忌」の法要が行なわれます。
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