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2004/05/27

「裁判員制度」成立

 国民が刑事裁判に「裁判員」として参加する「裁判員制度」を定めた裁判員法が成立して、2009年5月までに開始されることになりました。読売新聞の世論調査によれば、5割の人が「裁判員制度の導入に賛成」しているにもかかわらず、7割の人は「裁判員をやりたくない」と考えているようです。この制度になじみのない今の時点では、当然の結果かもしれません。

 しかし……サミット参加国8ヵ国の中で、国民が裁判に参加できないのは日本だけであり、その日本でも戦前まで陪審制度は実施されていたそうなのです! 大正時代に原敬が心血を注いで、陪審法を成立させたとのこと……無知な私はそれを知って、たいへん驚きました。どうやら、陪審員として裁判に参加することは国民の義務であると同時に、権利であるようです。

 実施までの5年の準備期間に、「人を裁くのは畏れ多いし、ただでさえ時間がないのに、そんな面倒なことに関わりたくない」と思っている大部分の国民に、この制度の意義と内容を十分知らしめ、「できればやりたくないけれど、選ばれた時は精一杯務めたい」と思えるくらいにしなければ、この制度は成功しないでしょう。

 実施までには紆余曲折がありそうですが、政府、司法関係者、マスコミが一丸となって、国民を啓蒙し、理解させることが何より重要だと思います。そうそう、素朴な疑問がひとつ――何故、「陪審員」ではなく「裁判員」としたのでしょう?
 

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