『ローレライ』vs『亡国のイージス』
『ローレライ』(原作『終戦のローレライ』)に続いて、『亡国のイージス』の映画化も決まったようですね! 『亡国のイージス』は映画化が不可能と言われていただけに、原作ファンとしては驚きと嬉しさと期待でいっぱいです。映画化するからにはお金も時間も人材も思いきって投入して、原作の興奮と感動を再現してほしいと思います。
昨年、福井晴敏の『亡国のイージス』と『終戦のローレライ』を相次いで読んで、たいへん感動し衝撃を受け、戦争というもの、日本という国、生きるということについて多くのことを考えさせられました。実はこういう分野の小説は苦手と毛嫌いしていましたが、読み始めたら止まらない……読書の醍醐味を満喫し、両作品は「忘れられない小説」にリスト入りしました。
『ローレライ』は、東宝&フジテレビ制作、役所広司、妻夫木聡、柳葉敏郎、堤真一他出演。『亡国のイージス』は、海上自衛隊の全面協力のもと、真田広之、寺尾聡、佐藤浩市、中井貴一他のキャストで撮影されるとのこと。二つの映画が奇しくも同じ年に公開されるなんて、期待はいやがうえにも高まります。自衛隊の協力があるからといって、ヘンな方向に持っていくことなく、エンターテイメントとして楽しめる映画になりますように。
そうそう、心配なのは、『ローレライ』のサイトを見ると、「フリッツ」役がいないこと。そして、『亡国のイージス』のメインキャストの中に「如月行」役らしき人がいないこと。両小説におけるフリッツと如月行は、反体制の若者として大きな存在かつ印象に残る役なので、この役を軽視されるのは非常に心外です。そのあたりは公開後に自分の目で確かめてから、また語りたいと思います(それまで当ブログが続いていたら)。
【追記】(2004年9月29日)
『亡国のイージス』の如月行役は、高校3年の新進俳優、勝地涼(18歳)であることが、9/27付けの日刊スポーツ紙に掲載されました。
なお、『ローレライ』にはフリッツは登場しないようです。
関連記事:
『戦国自衛隊1549』映画化決定 (2004年9月22日)
映画『ローレライ』 (2005年3月5日)
映画『亡国のイージス』 (2005年8月3日)
亡国のイージス 上 講談社文庫
終戦のローレライ〈1〉 (講談社文庫)
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コメント
はじめまして。
映画、楽しみですね。
フリッツと如月行の配役は、軽視ではなくて選考が難航しているのかもしれないですね。適役がいないとか。
そうとっておきたいです。
投稿: junike | 2004/06/09 20:36
はじめまして、junikeさん。コメントをありがとうございます。
フリッツと如月行は原作において大切な役だし、映画ではビジュアル系の若手俳優がやる目玉の役だと思うので、過度に期待してしまう次第。私の心の中の配役は決まっています(^^ゞ。
折りしも、自衛隊が多国籍軍に参加を表明しましたが、この映画をキナ臭い方向に利用しないでほしいと願うばかりです。でも、そういう話なんですよね。
投稿: Tompei | 2004/06/09 21:47
こんばんは、涼 です。
2・3日前にも「如月行」役の俳優がいないとかいう記事を読みました。
∥実はこういう分野の小説は苦手と毛嫌いしていましたが、読み∥始めたら止まらない……読書の醍醐味を満喫し、両作品は「忘∥れられない小説」にリスト入りしました。
これを拝見して、読んでみようかなと思っているところです。
トラックバックをつけさせて頂きました。
投稿: 涼 | 2004/06/10 00:10
すみません、何故かトラックバックが2回行ってしまいました。 お手数ですが、一つ削除して頂けないでしょうか。
よろしくお願いいたします。
投稿: 涼 | 2004/06/10 00:33
涼さん、おはようございます。
トラックバック、ありがとうございます。1つ削除させていただきました。実はトラックバックが削除できることを今回初めて知りました(^^;)。以前にも2回送られてきたことがあったのですが、そのままにしてしまいました。どうやら、削除できるのは「最近の5回」だけみたいですね。
この記事がきっかけで、『亡国のイージス』を読んでいただけるなんて嬉しいです。昨年、友人たちにすすめましたが、たいへん好評でした。
投稿: Tompei | 2004/06/10 08:34