『平然と車内で化粧する脳』(澤口俊之・南伸坊)
電車の中でお化粧をするなど、日本人が恥知らずになった理由を脳科学的に検証した本。脳科学者の澤口さんの話を南さんが生徒の立場で聞くという対談形式なので、難しい内容もわかりやすく説明されています。
日本人が恥知らずになったのは、回りを気にする脳の働きが機能していないからで、一種の脳機能障害だとする仮説をさまざまな角度から検証していく過程は、とても興味深く面白く読めました。
モンゴロイドである日本人は、自我、社会的知性、感情的知性を担う「人間らしさ」の座である前頭連合野が未熟なため(これをネオテニー化という)、その未熟な前頭連合野を育てる子育てや生活の"仕掛け"があったのに、間違った欧米化によってその"仕掛け"が失われてしまった。そのため、前頭連合野の未熟性だけが助長され、今の日本人にさまざまな問題が起きている、というのです。
日本人の前頭連合野の未熟化をくいとめ、脳を育てるためには、①幼児期に適切な脳教育をする(「人間らしさ」を育てる幼児教育)②大人になっても知性を伸ばすのをあきらめない③食生活を見直す、以上3つのポイントがあげられています。
恥知らずになったのは脳が未熟だから、というと突飛な考え方のようですが、それが子育てや食生活に根ざしているとすると納得できる気がします。日本人に合った生活を心がけて、日本人の美徳を取り戻したいものです。
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コメント
Tompeiさん、こちらでははじめまして。
以前、私の方でコメントありがとうございました。
『平然と車内で化粧する脳』という本が出ているとは知りませんでした。
以前から、車内で化粧する人を見てみっともないなぁと思っていました。
それが脳と関係あるとは…
うちにも娘が2人いますので、前頭連合野を鍛える教育をしないと~って思いました。
もう遅すぎたかしら?(笑)
挨拶が遅くなりましたが、リンクさせていただいたので、これからもどうぞよろしくお願い致します。
投稿: ぶんぶん | 2004/07/29 10:42
>ぶんぶんさん、ようこそ(^^)。
親の世代は「みっともない」と思っているのに、それが若い世代に伝わらないのが不思議ですね。「そんなの、古い!」と一蹴されちゃうのかしら。子どものいない私には、あまり偉そうなことは言えません。
こちらこそ、よろしくお願いいたします。
投稿: Tompei | 2004/07/29 14:39