『オペラ座の怪人』と『ファントム』(小説)
ファントム〈上〉 (扶桑社ミステリー)
ファントム〈下〉 (扶桑社ミステリー)
ガストン・ルルー著『オペラ座の怪人』とスーザン・ケイ著『ファントム』を続けて読みました。
ガストン・ルルーの『オペラ座の怪人』は、映画やミュージカル、関連小説すべての始まりになった原作小説。19世紀末のオペラ座を舞台にした、独特の雰囲気が漂うゴシックロマンで、ミュージカルの感動をそのまま期待するとやや肩透かしを食う印象。とは言え、ラストはとても切なく、ファントム(エリック)の思いがストレートに伝わってきて泣かされます。
一方、『ファントム』は、ガストン・ルルーの原作を元に、エリックの生涯を誕生の時から綴った一代記。エリック本人、またはエリックをめぐる人物たちの一人称で綴られるので、読みやすいし感情移入しやすい小説です。原作のとっつきにくさや謎の部分が種明かしのように語られて、エリックの数奇な生涯が明らかになります。まったく別の小説なのに、「エリックはこんな人生を送ってきたのね」と納得してしまうほど。
『ファントム』では、事件のその後まで語られていますが、それがまた衝撃的かつ感動的!(ネタばれになるので、書けないのが残念) エリック、クリスティーヌ、ラウール、3人それぞれの思いがそこで明らかになり、深い余韻が残ります。
ちなみに、この小説『ファントム』は、現在宝塚で公演中のミュージカル『ファントム』とはまったく別物です。
先月、「『オペラ座の怪人』と『ファントム』(舞台)」という記事を書いた際、LaLa-Soleilさんとまいくろさんにいただいたコメントがきっかけで、両小説を読むことができました。あらためて……どうもありがとうございました!
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コメント
こんにちは。
本の話題だったので私も関連本を一つご紹介します。
「マンハッタンの怪人」(角川文庫)です。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4042537219/qid=1093055194/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl/250-5005521-1104269
これはフレデリック・フォーサイスによる「オペラ座の怪人」の続編です。
オペラ座から姿を消した怪人がマンハッタンに渡り巨万の富を築き、そこでまた運命の愛に苦悩する…と言う内容です。
私は原作に詳しくないのでファンの方がどう反応されるか自信はないのですが、私は面白く読めました。
もしお時間と興味がありましたら手にとってみて下さい。
私は「ファントム」を読んでみようと思います。
投稿: tako | 2004/08/21 11:47
>takoさん
こんにちは。本のご紹介ありがとうございます。
>オペラ座から姿を消した怪人がマンハッタンに渡り巨万の富を築き
おお、あのファントムが?!(@_@) 何だかイメージは違いますが、興味は津々! さっそく図書館に予約を入れました。読むのが楽しみです(^^)。
投稿: Tompei | 2004/08/21 16:03
Tompeiさ~ん、今から早速、扶桑社ミステリーから出ている「ファントム」を探しに行ってきます!
涙もろい方なので今夜は泣き泣きになるかも(T_T)
投稿: LaLa-Soleil | 2004/08/21 18:03
こんにちは^^
おお。読破されましたか。御疲れ様でした。
最後のほうは、色々涙しそうでしたでしょ^^;
読んだ後はいつも溜息が出ます。
前も書きましたが、私はエリックとペルシャ人の間柄がとても好きなのです。
個人的には本当にオススメ。
あと、実はワタシもtako様が紹介されている角川の『マンハッタンの怪人』を持ってます^^(笑)
原作・ファントム・マンハッタン・・・
全部読むとまた世界観が広がりますねぇ。。。
投稿: まいくろ | 2004/08/21 18:28
LaLa-Soleilさん、まいくろさん、こんばんは(^^)。
>LaLa-Soleilさん
いまごろ、もう『ファントム』を読み始めているかしら? 感想を楽しみにしています。
>まいくろさん
体調不良なのに来てくださって、ありがとうございます。というか、心配だから、PCに向かわずにゆっくりお休みください(^^)。
私も、エリックとペルシャ人の関係、好きです。原作ではペルシャ人がよくわからなかったので、ああいう関係でほっとしました。
またおすすめの本があったら、教えてくださいね。
投稿: Tompei | 2004/08/21 23:26
京都劇場で劇団四季の「オペラ座の怪人」を見てから、このお話しに興味を持って、ガストンルルの本も一気に読みました。とても面白くて感動的でした。原作は、かなりトリックについてもリアルに書かれてて「怪人は実在したんちゃうの?」と思わせてくれました~。
投稿: もりぷとん(Moripton) | 2004/08/24 02:40
>もりぷとんさん
コメントをありがとうございます。
そうそう、妙にリアルですよね。この小説は、オペラ座関係者の間で実際にささやかれていた幽霊話にヒントを得たものとのこと。ファントムは本当にいた(いる)のかもしれませんね。いつかパリのオペラ座に行って、劇場の空気を肌で感じてみたいものです。5番ボックス席に座る勇気はありませんが(^^ゞ。
投稿: Tompei | 2004/08/24 08:56