« 人は人、吾は吾なり | トップページ | 再びトラックバックについて »

2004/09/02

ドラマ『トキオ』

 東野圭吾原作の『トキオ』(その後、「時生」に改題)がドラマ化され、今週からNHKで毎晩放映されています。

 原作は、同じ作者の話題作『秘密』に通じるファンタジックな家族小説。未来の息子がタイムトリップしてきて、結婚前の自堕落な父親の前に現れ、自立に導いていくストーリー。他の東野作品と同様に一気読みできて、ほろりとして後味のよい小説です。

 主人公の宮本拓実役が"TOKIO"の国分太一というのはウケ狙い? とは言え、ジャニーズの弟分に当たる息子役の桜井翔(嵐)との相性もよく、二人の掛け合いは絶妙で面白い。現在の場面(50歳の設定)はやや重さに欠けるけれど、低く押さえた声に変えるなど、本人なりの努力がうかがえ、好感が持てます。

 拓実と近い世代の私としては、舞台となっている1970年代末の風俗描写に何とも郷愁をそそられます。『ヤングマン』が流れる喫茶店でインベーダーゲーム……これはまさに私の青春時代です。また、父子の出会いの場である浅草の「花やしき」は、子どもの頃から馴染み深い場所でもあり、これまたノスタルジー度をアップさせてくれます。

 毎日15分放映の20回連載なので、話はまだ始まったばかり。今後の展開に期待しつつ、楽しみたいと思います。それにしても、15分というのはあまりにも短すぎる……乗ってきたと思うと、もうエンディングテーマが流れてくるのが残念です。

 折りしも、だいぶ前に図書館に予約を入れておいた、東野著の『幻夜』の順番が回ってきました。こちらも楽しみです。

時生 (講談社文庫)
時生 (講談社文庫)

|

« 人は人、吾は吾なり | トップページ | 再びトラックバックについて »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ドラマ『トキオ』:

« 人は人、吾は吾なり | トップページ | 再びトラックバックについて »