森村桂さん自殺
昨夜、森村桂さんの訃報を知って、何とも言えない淋しさを感じていましたが、今朝になって、自殺との報道を聞き、さらにやりきれない思いでいっぱいです。
私が森村さんの『天国にいちばん近い島』を読んだのは中学生の時だったと記憶していますが、それまで読んだことのない類いの本に新鮮な感動を受け、自分の夢を実現していく森村さんの生き方にあこがれたものです。海外旅行が今のように普及していない1960年代に、ニューカレドニアに単身渡った彼女の勇気とパワーに触発されました。
森村さんはその後、ケーキ作りに情熱をそそぎ、次なる夢「ケーキ屋開店」も実現させて、軽井沢にご自分のお店「アンの丘」を開きました。ケーキ作りに関する森村さんの本を読んで、いつか「忘れんぼのバナナケーキ」を食べてみたいと思っていました。
そんな夢と行動力の象徴の森村さんが自殺とは……。鬱病を患っていらしたようですが、人間て、人生って、本当にわからないものですね。
マージさんのブログで、1968年のNHKの朝の連続テレビ小説『あしたこそ』の原作が森村さんだったことを初めて知りました。藤田弓子扮するヒロインのモデルが森村さんだったとは! 思えば、あのドラマもいかにも森村さんらしく明るいものでした……。
心からご冥福をお祈りいたします。
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コメント
Tompeiさん、私も森村桂さんの小説の大ファンで高校の頃は森村さんの作品をほとんど読んでいました。学校の図書館にたくさんそろっていたし、図書館にないのは自分のお小遣いで買ったりして、中でも好きだったのは「Lサイズで行こう」でした。どれも読んでいて元気になる明るい内容でしたね。「夢」「ファイト」「誠意」この3つがあればどんな夢も叶う。そう書いておられました。実際の森村さんはほっそりしていて話し方もおっとりして、作品から想像するイメージとは違う方でしたが。鬱病を患っておられたのは知らなかったです。「忘れん坊のバナナケーキ」は紀宮様が森村さんの小説のファンで皇后陛下と軽井沢の森村さんの店へ立ち寄ら
れた際に紀宮様のご成婚の時には紀宮様のためにバナナケーキを焼くと約束されたらしいのです。それがこんななくなり方をされるなんてご冥福をお祈りします。
投稿: みかん | 2006/07/01 11:54
>みかんさん
こんにちは。
『Lサイズで行こう』も確か読みました。夢やファイトという言葉と鬱病とはあまりに距離がありすぎるから、余計に鬱病のこわさを痛感します。そうそう、おっとりした印象の方でしたね。
投稿: Tompei | 2006/07/02 11:46