『ミス・サイゴン』
一昨日、帝劇の天井席で『ミス・サイゴン』を観てきました。たまたま友人が誘ってくれたのですが、エンジニア:市村正親、キム:松たか子という一番人気のキャストで観られて幸せでした。クリスは坂元健児――四季の『ライオンキング』のシンバを観て以来です。
この『ミス・サイゴン』は、ベトナム戦争のサイゴン陥落直前に出逢い、恋に落ちたアメリカ兵クリスとベトナムの少女キムをめぐる物語。サイゴン陥落で引き裂かれた二人の運命は、その後思わぬ展開になります。その二人の運命に絡み、狂言回しの役割をするのがベトナム人のエンジニア。
12年前の初演の舞台も観ており、今回は2度目。初演観劇時のキャストは、エンジニア:市村、キム:本田美奈子。その時は、本物のヘリコプターを使った派手な演出でした。
キャストの違いのせいか、演出の違いのせいか、あるいは、観る側の私自身の何かが違ったせいか、今回のほうが感動しました。そして、米兵とベトナム人女性の間に生まれたたくさんの子どもたちの映像が強烈に印象に残りました。「ごみくず(ブイ・ドイ)」という歌詞とともに。
市村さんの舞台は多数観ていますが、いつ観ても「さすが! 真の舞台人!」と感服します。市村さんが舞台に登場すると、舞台の空気がしまって濃度が濃くなる感じ。このエンジニアも当たり役の一つですね。
そんな市村さんの迫力、存在感に引けを取らない松さん……正直びっくりしました。テレビドラマではごく普通の印象でしたが、舞台の上ではすごく魅力的! 歌もとびぬけてうまいわけではないけれど、ハートのある歌声に心を打たれました。これからの活躍に注目したいと思います。
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