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2005/02/26

宮部みゆきの本

 2月26日と言えば、二・二六事件、そして二・二六事件と言えば、宮部みゆきの『蒲生邸事件』。宮部さんの小説の中でもお気に入りのひとつです。現代ミステリーとも時代物ミステリーともファンタジーとも違う、宮部作品の中ではちょっと異色のタイムトリップもののSFミステリー。とは言っても、そこに繰り広げられるのはやはり宮部ワールド……自分も戦前にタイムスリップして、蒲生邸で暮らす人々に会ったような錯覚を起こすほど、のめり込みました。

 このほかに好きな宮部作品は、『火車』『模倣犯』『理由』などの現代ミステリー。これらはミステリーとしての魅力もさることながら、事件をめぐる人間模様や登場人物それぞれの心情の描写が秀逸で、思わず引き込まれ、「早く先を読みたい……でも、終わってしまうのが惜しい」というジレンマに陥りました。悲惨な事件を扱った小説を読んでも、「生きるってまんざら捨てたもんじゃない」と思わせてくれるのが救いで、後味がいいのが宮部作品の特徴です。

 一方、時代物のほうは長編『あかんべえ』のほか、短編をいくつか読んだだけなので、あれこれ語れるほどではありません。江戸の下町を舞台にした話が多いので、下町出身の私には馴染みの地名が多いのが嬉しいかぎり。時間ができたら、ゆっくり読んでみたいです。

 実は、単行本は滅多に買わない私が、『ブレイブ・ストーリー』『誰か…Somebody』と新刊が発売されてすぐに購入し読んだのですが、両方とも"宮部作品としては"物足りなくて不完全燃焼でした。『模倣犯』を超える現代ミステリーを読みたい……宮部さんにはついつい期待が大きくなります。

蒲生邸事件 (文春文庫)
蒲生邸事件 (文春文庫)

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コメント

こんばんは、すみません ご挨拶が遅くなりました。
この本、好きです。孝史の成長がとてもよく描かれていると思います。
宮部ファンのフォーラムでも、評価は分かれていたのですが……

投稿: | 2005/02/26 21:52

>涼さん

 おはようございます。コメント&トラックバック、ありがとうございます。

 主人公は孝史って、言うんでしたね。忘れていました(^^ゞ。"いかにも宮部作品"ではないところが評価の分かれるところかしら? 再読してみたいけれど、未読本も読みたいし、これまたジレンマです。

投稿: Tompei | 2005/02/27 09:03

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» 宮部みゆき【蒲生邸事件】 [徹也]
そっかぁ、今日は2月26日だった。この本は、宮部本の中でも好きなものの一つに入る。勿論、「魔術はささやく」等に出てくる少年達は出来すぎている感がある。しかし、こ... [続きを読む]

受信: 2005/02/26 20:06

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