『エリザベート』(宝塚月組公演)
チケット入手難のこの公演ですが、思いがけず友人からチケットが回ってきて、初日明け早々に観ることができました。
この『エリザベート』はウィーン発のミュージカルで、オーストラリア・ハプスブルグ家最後の皇妃エリザベートが暗殺されるまでの生涯を描いた作品。1996年に宝塚で日本初演以来、宝塚と東宝が交互に上演しています。宝塚では3年ぶり5回目の再演。ちなみに今年9月には東宝が上演します。
宝塚、東宝の舞台をほとんど観てきた私としては、この作品には思い入れがあり、好きなミュージカル・ベスト5に入るほど。楽曲がどれも素晴らしいうえ、トートという死神の存在がこの舞台の魅力を倍増しています。また、違う時代の違う国の皇帝一家の話でありながら、夫と妻、嫁と姑、母と子の問題など身近なテーマが語られていて、エリザベートという女性に感情移入しやすいのもこの作品の特徴です。
今回の目玉は、この公演で退団するトップ男役の彩輝直のトートと、次期トップ男役の瀬奈じゅんのエリザベート。実を言うと、期待と不安と半々で席に着きましたが、二人とも予想外に健闘していて(失礼!)この二人ならではの魅力が出ていていい舞台でした。脇を固める実力派から、短いフレーズを歌う下級生に至るまで、『エリザベート』に対する意気込みを感じる熱演でした。いい作品は役者を育てるのです。
ごひいきの一人、大空祐飛のルドルフも素敵でした! ほかのスターには歌がどうのダンスがどうのと厳しい採点をするくせに、ごひいきにはやたらに甘いのがヅカファンというもの(^^ゞ。
というわけで、満足度は高かったのですが、それでもあえて言いたい……エリザベートはやっぱり娘役で観たい! ソプラノできれいに歌える娘役がいるのに、男役に無理をさせることはないのでは?
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コメント
こんばんは。桜桃です。
今更ですが、トラックバックさせていただきました。ようやく観てきましたので。よろしくお願いいたします。
投稿: 桜桃 | 2005/04/25 22:54