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2005/08/15

本屋の興奮

 子どもの頃から本屋をうろつくのが好きでした。親とデパートに買物に行くと、「ちょっと本売り場を見たいから」としばらく別行動をしたりしたものです。決して文学少女ではなかったけれど、新しい本がたくさん並んでいるのを見ると何故か気分が高揚しました。

 何かのついでに初めて神保町の三省堂に連れて行ってもらった時は、そりゃあ興奮しました。町の本屋やデパートの本売り場しか知らなかった私にとって、だだっ広いスペースに所狭しと本が並べられている店内はまるで別世界。そこに身を置くのがやたらに嬉しくて、その後、たまに一人でも出かけました。今の本店ビルが建つ前の古い店舗の時代です。

 本屋をぶらつくのが好きなのは、今でも変わりません。Amazonなどのネットショップを利用すれば、早ければ翌日にも欲しい本が手に入る時代なのに、時々、とくに目的もなく本屋をのぞいてしまいます。「世の中にはこんなにたくさんの本があるんだ」と圧倒されながら、本棚の間を行ったり来たりする無駄な時間が好きなんです。

 だから、都内のよく出かける街の書店の場所はほとんど把握していて、立ち寄るお店はだいたい決まっています。例えば、新宿なら、紀伊国屋本店と南口店、小田急の上の三省堂。もちろん他の書店も利用しますが、どんな本がどこにあるかわかっている方が楽なので、つい馴染みのお店に入ってしまいます。

 ところが昨日、初めて三越のジュンク堂に行ってみました。天下の紀伊国屋の斜向かいに、「新宿最大級の書店」というキャッチフレーズで昨年オープンしたこのお店……気にはなっていたものの、今まで行く機会がなかったのです。いやー、驚きました。広いスペースに背の高い本棚が整然と並んでいて、まるで図書館のようです。「何か面白そうな本はないか」とぶらぶらするにはあまり向いていない気はしましたが、ひさしぶりに本屋の興奮を味わいました。

 同じように本がたくさん並んでいるのに、図書館ではあまり興奮しないのは不思議です。新しい本にはエネルギーがあるのかしら。

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コメント

新宿にそんなに大きい本屋さんができたのですか?
知りませんでした。行ってみたくなりました。

私も本屋大好きです。
買っても買わなくても、あっという間に時間がたっちゃいます。

結婚前、東京に住んでいた頃は神保町によく行ったものです。
三省堂より書泉グランデの方が好きでした。ご存知ですか?今もあるのかな・・・

あそこのオリジナルしおりが目当てで、
いまだに愛用しています。

>新しい本にはエネルギーがあるのかしら。

そうかもしれませんね~^^
古本屋や図書館とは違う新刊を見る楽しみがありますもの(^^)

投稿: ぶんぶん | 2005/08/15 16:41

>ぶんぶんさん

 こんばんは。ぶんぶんさんも本屋が好きなんですね(^^)。

 書泉グランデや書泉ブックマートもよく行きましたよ。どんなしおりだったか、よく覚えてないけれど、見れば、きっと懐かしく思うはず。もちろん、両店とも今もあります。

 新宿のジュンク堂は三越の7、8階なので、フロア面積としては超大型というわけではありませんが、その空間に本をいっぱい詰め込んでいるので圧倒される感じなんです。規模としては池袋の本店がすごそうです。

 本屋をぶらついても、買うのは文庫くらいで、「これ、図書館に予約を入れよう」とチェックのが実状です(^^ゞ。ジュンク堂には買い物用のかごやカートがあったけれど、あれを使って思いっきり本を買いたいです!

投稿: Tompei | 2005/08/15 22:46

こんばんは、

大阪のジュンク堂には、腰掛けて本を読むコーナーがあるのですが、新宿店にそういうのはないのですか?
だって、何階にもわたって歩き回ると疲れますよね。

投稿: | 2005/08/16 00:21

おはようございます。

本屋楽しいですよねえ。全部読める気になってしまう^^; 

ジュンク堂といえば、袋店は座って読めるコーナーがありますね^^

投稿: 桜桃 | 2005/08/16 07:59

私も本屋ぶらぶらが大好きです。

「本屋には興奮するけど、図書館にはあまり興奮しない」って、まさにその通りですね!

何故なんでしょう?新しい本を手に取ったときって、まだ誰も歩いていない雪の上を歩くときのような喜びを感じてしまう私・・・

投稿: ビアンカ | 2005/08/16 09:32

Tompeiさん こんにちは
大きな本屋さんは本当にワクワクしますよね。大きなサイズの写真集とか、絵画集がずらっと並んでいたりすると表紙を見ているだけでも楽しいですし、哲学とか宗教、医学書、経済学なんていうコーナーも、こんなタイトルで本になっているんだというマニアックな本があってまたまた楽しいんですよね。

> 新しい本にはエネルギーがあるのかしら。
僕を読んで、私を開いてみて、と、エネルギーというか気が満ちているのかも知れませんね。

図書館の本は、一度ならずたくさんの人に読まれているし、捨てられたり処分される可能性も少ないし、本の一生としては最高で、落ち着いたものなのでしょう。

エネルギーどころか、book offまで落ちぶれたくない とか、処分で戻されたくないという、必死の訴えに満ちているのかもしれません。

う~んコメントじゃなく トラバにすべきだったか(笑)

投稿: | 2005/08/16 09:45

Tompeiさん、皆さん こんにちは!
私も本屋大好きです!
何を買うでもなく、ただウロウロして、時々手に取ってパラパラ見るのが好きなんです(^-^)
パラパラ見て、ビビビッ(笑)と来たり、家に帰ってゆっくり見たいと思ったら買います。(と、買ったはイイけど、読まずに本棚に眠っている本が多々あり(^^;)

Amazonなどのネットショップは、ウロウロ・パラパラができないので、買うものが決まっている場合くらいしか利用しません。

> 同じように本がたくさん並んでいるのに、
> 図書館ではあまり興奮しないのは不思議です。
確かにそうですね~。
同じようにウロウロ・パラパラできるのに、何か違うんですよね。不思議です。

投稿: アリス | 2005/08/16 11:09

図書館の本は、カードに登録されて番号もつけられ、コーティングされていますよね。いわば、安定しているとも言えます。(読まれなくても居場所がある?)
本屋さんの本は、「これから誰が買ってくれるかな?、誰も買ってくれなかったら返されてしまう」ってドキドキしているのが こちらに伝わってくるのじゃないかしら?

投稿: | 2005/08/16 18:20

 涼さん、桜桃さん、ビアンカさん、惑さん、アリスさん、こんばんは。いつもコメントありがとうございます(^^)。

>涼さん

 新宿店も各書棚の脇に椅子があります。それとは別にコーヒーショップもあったけれど、未購入の本を持ち込んでいいかどうかはわかりません。

>本屋さんの本は、「これから誰が買ってくれるかな?、誰も買ってくれなかったら返されてしまう」ってドキドキしているのが こちらに伝わってくるのじゃないかしら?

 なるほど、居場所の決まってない本のドキドキっていうわけですね。それもわかる気がします。

>桜桃さん

 どこかの書店では店内のコーヒーショップで未購入の本を読めるという話を聞いたことがあるのですが、あれはジュンク堂でしたっけ? それは過剰サービスという気がするんですけどね。だって、コーヒーのしみがついた本なんて買う気にならないし、本を汚さないようにと気を遣いながらこわごわ飲むコーヒーなんて美味しくないもの。

>ビアンカさん

 本屋ぶらぶらは楽しいですよね。

>新しい本を手に取ったときって、まだ誰も歩いていない雪の上を歩くときのような喜びを感じてしまう私・・・

 なんと、ロマンチックな表現! まだ誰も手に取ってないというのがポイントの1つかもしれませんね。私なんか、平積みの本を買う時は、つい上から3冊目くらいを抜いてしまいます(^^ゞ。

>惑さん

>僕を読んで、私を開いてみて、と、エネルギーというか気が満ちているのかも知れませんね。

 長いプロセスを経て出版された本が、晴れて本屋にデビューして自分をアピールしているんですね。「ハッピーな一生を送りたい」って。

 私が本だったら(おかしな仮定(^^ゞ)、誰かに買われてずっと大切にされたい、かな。図書館の本になって、たくさんの人に読まれるのもなかなか幸せだけど。ブックオ○経由で第二、第三の人生(本生?)を送るのも意外と楽しいかも。

>アリスさん

 そう、本屋ウロウロ→パラパラ→ビビビの本を購入しても、家に持ち帰ると本棚にしまったままになることもありますね。そして、忘れた頃に取り出して、真剣に読んだりするんです。読みたい本って、自分の心境におおいに影響するから、タイミングがあるんですよね。

 ネットショップがこんなに普及しても、大きな書店がオープンするのは、本屋ウロウロが好きな人が多いせいですね、きっと。
 

投稿: Tompei | 2005/08/16 22:10

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