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2005/11/29

簡素な暮しに憧れて

 これは、今週号の「週刊現代」に載っている五木寛之さんのエッセイのタイトルです。あまりにも思い当たることばかりなので、勝手ながらタイトルを拝借してしまいました。このエッセイはこんな書き出しで始まります。

人が生きていくということは、ゴミの山をつくることだ。自分の部屋を眺め回して、つくづくそう思う。

 そして、「モノを捨てるしかない」と観念し、いざ捨てようとするけれど、どうしても捨てられない、と五木さんは書いています。「超整理法とかいうたぐいの本を何冊も買い」、「こういうふうにして残りの人生を生きるのは、いくらなんでも情けない」と思い、毎朝「今日こそはモノを捨てるぞ」と心に誓っても、捨てられずに一日が過ぎていく……とのこと。

 ああ、私もまったく同じ! とくに12月を目前にした今、「なんとかしなければ」という切迫した気持ちに駆られるのですが、なかなか実行に至りません。単純に面倒なことを先送りする気持ちもあるけれど、それ以上にモノを捨てる時の心の痛みが嫌なのです。それは、五木さんの指摘のように「モノを捨てるということは、思い出を捨てるということ」だからでもあり、しょうもないモノを買ってしまった自分の愚かさを思い知るからでもあり……。

 もしも、誰かが私のモノを勝手に処分してしまったら、一時は怒り、嘆き、悲しむに違いないけれど、反面どこかすっきりしそうな気がしてしまいます。本当に必要なものなどほんの一部。深く考えずにモノを買ってきては、知らず知らずゴミの山を高くしているのです。

 今年、買った整理関連本。『いつか片づけようと思いながらなかなかできないあなたへ』『ドイツ流 掃除の賢人』――私だって、整理整頓の行き届いたシンプルライフにあこがれているんです。心底!

いつか片づけようと思いながらなかなかできないあなたへ (PHP文庫)
いつか片づけようと思いながらなかなかできないあなたへ (PHP文庫)

ドイツ流 掃除の賢人―世界一きれい好きな国に学ぶ (知恵の森文庫)
ドイツ流 掃除の賢人―世界一きれい好きな国に学ぶ (知恵の森文庫)


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経県値

 「経県値&経県マップ」というのを見つけたので、やってみました。各都道府県を「住んだ(5点)、泊まった(4点)、歩いた(3点)、降り立った(2点)、通過した(1点)、かすりもせず(0点)」によって分けて、経県値を出すサイト。日本地図を色分けしてくれるので、自分が行ったことのある場所がはっきりわかります。

 私の経験値は165点。ウン十年間、ずっと東京に住んでいるわりには、結構ポイントが高いほうかもしれませんね。長い独身時代にあちこち旅行をしましたから。とは言え、泊まったことのない県がこれだけとは我ながらびっくりです。

 歩いた:    埼玉県、徳島県、佐賀県、大分県
 降り立った:  青森県
 通過した:   広島県、山口県
 かすりもせず:和歌山県、高知県、沖縄県

 埼玉はよく出かけているけれど、泊まったことはありません。千葉や神奈川には海水浴その他、舞浜や横浜などに泊まっているんですが……。徳島は淡路島から大鳴門橋を渡って、周辺を散策しました。佐賀は福岡から平戸に行く途中、唐津や伊万里を通って、有田焼の窯元を訪れました。大分は大分空港から別府に入って、温泉などを見学しましたが、そのまま阿蘇に向かったので宿泊はしていません。

 青森は、最初の北海道旅行の際、夜行列車を降りて青森駅から青函連絡船に乗るまで歩いただけ。弘前の桜と奥入瀬の新緑と十和田の紅葉を見てみたいなぁ。

 広島、山口は、南九州への修学旅行の帰り道に寝台車で通過しただけ。当時はまだ新幹線は岡山までしか通じていなかったので、西鹿児島から岡山まで夜行列車を利用し、岡山から新幹線で東京に帰りました。ちなみに、行きはフェリー利用。厳島神社や秋吉台に行ってみたいのはもちろんのこと、本場の広島風お好み焼きと山口のふぐをぜひとも堪能したい。ヒデキファンとしては広島に行ったことがないのは不覚(^^ゞ。

 和歌山も高知も沖縄も海が美しいところなので、行ってみたいのはやまやま。和歌山は、那智の滝を拝んで、南紀白浜で温泉につかる。高知は、桂浜で海を眺め、坂本龍馬をしのぶ。沖縄は、海を見ながらゴルフをして、とびきりのリゾートホテルでのんびりする。想像しているだけで幸せな気分になります。

 行ったことのある土地を思い出すのも、行ったことのない土地に思いをはせるのもいいものですね。

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2005/11/25

「江戸もんじゃ ひょうたん」(浅草)

 今週はいつにもましてバタバタしていて、気がつけば、もう金曜日。週末を迎える前に、先週末のことを書いておかなければ……。

 先週の日曜日、小学校時代の友人との集いがありました。浅草の雷門で待ち合わせをして、もんじゃ焼きを満喫した後、二次会は吾妻橋のアサヒビールのお店へ。前回は恵比寿のイタリア料理店と洒落込みましたが、川向こうの小学校の同級生の集まりにはやはりこちらのほうがしっくりきます。

 最近は「もんじゃなら月島」という思い込みがあったのですが、今回行った「ひょうたん」は浅草らしい下町情緒があるうえ、味もよく、とても満足できました。何しろ小学校時代から一緒にもんじゃ焼きを楽しんでいた仲間なので、鉄板を囲んでハガシを持つと、一気に当時にタイムスリップして昔話に花が咲きました。

 今風の「もち明太チーズもんじゃ」も美味しかったけれど、このメンバーには昔ながらの素朴な「江戸もんじゃ」(切りいか、桜えび、etc)が似合います。そこに、紅しょうがを追加してもらって、一同ご満悦。私のしょうが入りもんじゃ好きの原点はここにあったのね、と妙に納得してしまいました。

 この5人、中学からバラバラになったのに、その後も交流が続いて、今も年に1度くらい会えるのは嬉しいことです。次回は小学校の近辺を歩いてみよう、と約束をして、それぞれの日常に戻りました。

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2005/11/23

誰もが通る道

 夫方の大叔父が亡くなり、お通夜、告別式に参列しました。享年96歳の大往生。90歳近い夫人が名ばかりの喪主を務める、長寿のご夫婦で、子供、孫、曾孫が大勢集まって賑やかなお葬式でした。

 傍から見れば、理想的な老後の末に迎えた理想的な死と言えそうですが、90歳を過ぎてから認知症が出た大叔父をめぐる、ご家族の介護の日々はたいへんなご苦労があったようです。2年前からはご夫婦で有料ホームに入所して、夫婦相部屋で専門家の介護を受けていました。

 生きるのはたいへんだけど、死ぬのはもっとたいへんだな、としみじみ思います。呆けたくない、苦しみたくない、まわりの人に迷惑をかけたくない、と誰もが願いながら、なかなかそれが叶いません。人の一生はわざとそんなふうにできているのかしら……。

 親たちが80前後になり、自分も老いを自覚するような年代になって、老後の問題は他人事ではありません。悲観的に憂いてばかりいても仕方ないけれど、「誰もが通る道」と腹をくくっておいたほうがよさそうです。そのうえで、病気や死を意識せずに過ごせる時間を大切にして、日々を悔いなくエンジョイしなければ!

 お葬式は人生や人間模様の縮図……いろいろなことを考えさせてくれます。

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2005/11/16

「美々卯」のうどんすき

 東京に木枯らし1号が吹いた日の夜、「美々卯」のうどんすきを食べに行きました。ここのうどんすきは私の大好物。鍋物の季節になると、食べたくなるものの1つです。

 うどんすきとは、うどんが入った寄せ鍋のことで、普通名詞のように使われていますが、実はこの美々卯の登録商標なのです。大阪・堺にあるこのお店の先代が昭和初めに考案したそうです。

 煮立った関西風の澄んだ出し汁に、コシの強い太めのうどんをはじめ、鶏肉、蛤、穴子、白菜、人参、椎茸、里芋、がんもどき、などなどを入れると、幸せな気分になります。野菜はそれぞれ、丁寧に下ごしらえ済み。活海老を、飛び跳ねないように押さえながら入れるのもお約束です。

 お出しが何とも美味しいんですよ。最初のうち、ついつい飲みすぎてしまい、後でお腹がいっぱいになって食べきれなくなるのがいつものパターン。江戸っ子の私も、うどんの出しは関西風が断然好きです。

 今回、初めて新宿店に行ったら、IH利用のきれいで落ち着いた雰囲気のお店でした。けれどもやっぱり、風情のある京橋店が好き。初めて京橋店に行った20年以上昔は、この季節になると順番待ちの人で溢れ返っていたけれど、2、3年前に行ったら何故か閑散としていて、時代の流れを感じました。

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2005/11/14

初めてのオフ会

 「はじめまして……Tompeiです」と、ハンドルを発声することがあろうとは思いませんでした。「Tompeiさん」と呼びかけられるのも想定外。何だかこそばゆくて、思わず頬を赤らめてしまいました。こんなことなら、もっとお洒落なハンドルにするんだった(^^ゞ。

 昨日、オフ会があったのです。「オフ」というのは、ネット上のお付き合い「オン」に対して、ネットを離れて実際に会うこと。こちらの記事のコメント欄で盛り上がり、あれよあれよという間に実現に至りました。

 パソ通時代にオフ会の経験はあるものの、ブログつながりでは初めてなので、ど緊張のまま会場に向かいました。かなりの間、お互いのブログを行ったり来たりしていて、おおよそのプロフィールをはじめ、趣味や興味あることまでわかっているのに、顔や姿や声を知らない方とお会いするのはとっても不思議な感覚。何故か、まったく知らない人との初対面の時より緊張します。

 けれども、その緊張も最初だけ。ほどなく打ち解けて、あれこれ楽しくおしゃべりできました。皆さん、ブログの文章から滲み出るお人柄のままで嬉しかったです。やはり、ブログは人を表す、ってことでしょうか。

 ブログを始めた時はこんな集いに参加することなど、まったく考えていなかったのに、面白いものです。ブログの奥深さをまた1つ知ったような気がします。

 このオフ会のきっかけを作って、実現させてくださった皆さん、本当にありがとうございました。涼さん、惑さん、桜桃さん、アリスさん、楽しい時間をどうもありがとう! これからもよろしくお願いします(^^)。

 まだお会いしたことない皆さんともお会いする機会がありますように!

 昨夜のうちにいち早く、このオフ会のことを書いてくださった桜桃さんの記事「ブログ人格オフ」にトラックバックを送ります。

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2005/11/10

『東京懐かしの昭和30年代散歩地図』(ブルーガイド編)

東京懐かしの昭和30年代散歩地図
東京懐かしの昭和30年代散歩地図

 映画『ALWAYS 三丁目の夕日』を観る前に、図書館から借りてきました。東京の主な地区の現在(2004年)の地図と昭和34年の地図を並べて掲載しているほか、各地区の新旧の写真や説明があり、見応え読み応えがあります。もう手放したくない心境です(^^ゞ。

 新旧の地図で一番変わったのは、何と言っても交通手段。34年版には都電が網の目のように走っているのに対し、現在版は首都高と地下鉄が縦横無尽に走っています。大空の下、都電が走っている日本橋と、頭上に首都高がかかった日本橋の写真を見ていると、何だかいろいろ考えさせられます。これでよかったんでしょうかね。

 嬉しいのは、巻末の都電路線図。浅草や上野に出かける時によく利用したのは、24番須田町行きでした。ああ、なつかしい! そうそう、都電のほかに、トロリーバスも走っていたのでした。道路上に家庭用の電線のほか、都電やトロリーバスの線がごちゃごちゃと架かっていた光景を思い出しました。

 ちなみに、映画の夕日町は3番と8番の都電が走っていて、東京タワーが見える角度からして、神谷町と虎ノ門の間の西久保巴町あたりらしいですね。子供2人が都電で高円寺に行く場面では、「設定に無理があるのでは?」と思いましたが、映画のパンフレットに泉麻人さんが書いているように、都電を乗り継いでいけることを確認しました。とは言え、あの子供たちが2度も乗り換えるのはちょっと無理ですよね。

 この本の巻末にはもう一つ、お楽しみがあります。昭和39年6月の1週間のテレビ番組表! がしかし、縮小してあるので、私の目にはキビシイのですよ(T_T)。拡大コピー、または虫眼鏡使用により、解読したあかつきにはまた語ってしまうかもしれません。

 すっかり懐古モードになってしまいました。おばさんの感傷と笑ってやってください。

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2005/11/07

『ALWAYS 三丁目の夕日』

 予告編を見た時から、この映画を楽しみにしていました。昭和30年代東京生まれの私としては、あの時代が映画になることが嬉しくて、どんなふうに描かれるのか、大きな期待と少々の不安を抱きつつ、映画館の席に着きました。そして、心憎い導入部から一気に昭和にタイプスリップして、夕日町の住民たちと一緒に泣き笑いしてきました。

 古きよき時代、と安易に言い切るのは好きではないけれど、確かにあの頃は物質的に豊かでなかった分、将来に対する夢があったような気がします。近隣の人間関係がもっと濃密で、よくも悪くも干渉しあって暮らしていました。そのあたりがうまく表現され、子役も含めて主なキャストたちがみな生き生きと演じていて、上質の映画に仕上がっていました。

 映画館は、映画の主人公たちと同じ世代から、平成生まれまで、さまざまな年代で賑わっていましたが、それぞれ楽しく観られたのではないでしょうか? 今や、携帯電話も携帯用ゲームも当然のように持っている子供たちには、あの時代がどのように写ったか、聞いてみたいような気がします。

 登場人物や物語の面白さもさることながら、ディテールまでこだわった夕日町のセットやCGによる映像も非常によくできていて、にんまりしながら堪能しました。建設中の東京タワーがだんだん高くなっていくようすは、時代を象徴していて効果的。都電が走る町並みもよくできていました。私が知っている都電(ベージュに赤いライン)と違うので違和感がありましたが、33年当時はああいうツートンカラーだったのですね。上野駅は、私の中では今もあんなイメージ……昨年ひさしぶりに行ったら、すっかり変わっていてびっくりしました。

 アドバルーン、駄菓子屋の「スカ」のくじ、氷を入れる冷蔵庫、うやうやしくカバーをかけたテレビ、湯たんぽ、行商のおばさん、土管の置いてある空き地、などなど……いちいち「あったあった」と反応してしまいました。それから、「くださいな」という呼びかけ。家と家の間の隙間を通って学校から戻る子供たち。

 あれから47年……東京タワーは東京の変遷を見守り続けてきて、どう感じているでしょう? これから50年後……夕日はやっぱり美しいでしょうか? 原作のコミックも読んでみたくなりました。

関連記事:
『東京懐かしの昭和30年代散歩地図』(ブルーガイド編)

ALWAYS 三丁目の夕日 豪華版
ALWAYS 三丁目の夕日 豪華版


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2005/11/04

「時代MAP」シリーズ(新創社編集)

東京時代MAP―大江戸編 (Time trip map-現代地図と歴史地図を重ねた新発想の地図-)
東京時代MAP―大江戸編 (Time trip map-現代地図と歴史地図を重ねた新発想の地図-)

京都時代MAP 幕末・維新編

 先月、Amazonから、「京都時代MAP」と「東京時代MAP」を取り寄せました。自分へのささやかな誕生日祝い。新聞の広告を見て、どうしても欲しくなったのです。

 幕末の地図に、半透明のトレーシングペーパーに印刷された現代の地図を重ねた構成が特長。古地図と現代の地図を並べた本は数多く出版されていますが、このタイムトリップマップは、新旧の地図を見比べる手間をかけずに町の変貌が一目でわかる優れものです。

 すでに「江戸切絵図」を持っており、江戸物の小説を読む時などに場所を確認したりしていますが、この本にはまた別の魅力があります。「この町は昔、どういう場所でどう変化したか」を地図上から知ることができて、とても面白い。生まれ育った東京下町と大好きな京都の町には興味がつきないので、ぼーっと眺めているだけでも飽きません。

 地図のほかに、それぞれ京都と江戸の幕末の事件(例えば、池田屋騒動、竜馬暗殺、忠臣蔵、桜田門外の変など)について簡単な説明も載っています。位置関係がわかると、事件への興味が一層深まります。

 この本を持って(持ち歩くにはちょっと大きいけれど)京都の町をぶらぶらしたいなぁ。江戸もいいけれど、この季節はやっぱり京都にそそられてしまいます。

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2005/11/01

2005年11月

480、「時代MAP」シリーズ(新創社編集)
481、『ALWAYS 三丁目の夕日』
482、『東京懐かしの昭和30年代散歩地図』(ブルーガイド編)
483、初めてのオフ会
484、「美々卯」のうどんすき
485、誰もが通る道
486、「江戸もんじゃ ひょうたん」(浅草)
487、経県値
488、簡素な暮しに憧れて

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