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2006/06/01

文庫の文字サイズ

 最近の文庫は文字が大きめでありがたい。本の文字の大きさを気にするようになった我が身が悲しいけれど、老眼が進みつつある目には文字サイズは深刻な問題なのです。

 文庫は原則的に読んだら処分していますが、「いつかもう1度読みたい」と思うようなものは厳選して取ってあります。けれども、そういう本をいざ再読しようとしても、昔の文庫は文字が小さくて敬遠したくなります。そして、文字が大きい新装版が出ていれば、新たに買ってしまったりするのです(例: 『父の詫び状』)。

 手元にある文庫だけでなく、書店に並んでいる文庫の中にもいまだに文字の小さいものもあり、それしかない場合はたいへん困ります。いえ、読めないことはないんですよ。いちおう老眼鏡なるものも作りましたしね。でも、3年前に作ったこのメガネは度が弱すぎて、あまり役に立ちません(作り直さなければ!)。

 そうかと思えば、先日、図書館で借りてきた講談社文庫の<大きな文字で読みやすい新装版>は、文字がひときわ大きくて驚きました。読書のリズムが変わってしまいそうなほど、1ページの文字数が少ないんです。始めは戸惑いましたが、これに慣れたら、普通の新装版さえ文字が小さいと感じる始末。まして、小さい文字の文庫なんてとんでもない、という心境です。

 「ほぼ日」の「新潮文庫のささやかな秘密。」によれば、新潮文庫で現在、標準的に使用している文字サイズは、9.25ポイント。90年前の創刊当時には7.5P、戦後になっても昭和57年までは8P、以後、段階的に8.5P、9P、9.25Pと拡大してきたそうです。そして、すでに刊行されている小さい文字の文庫も、文字拡大の改版作業を進めているとのこと。

 文字の拡大化という心強い傾向を歓迎しつつ、老眼初期の今のうちに、読めるものはどんどん読んでおきたいと改めて思うのでした。

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コメント

文庫が大きくなってきたのは私も感じます。
先日、ダ・ヴィンチコードの文庫本を手にとって中身を見たときの最初の印象が「字、でか!」でした(^^;
多分、7.5Pだったら上下巻ですんだんじゃないの?と思ってしまいました。

投稿: みつ | 2006/06/02 10:33

>みつさん

 こんにちは。

>多分、7.5Pだったら上下巻ですんだんじゃないの?と思ってしまいました。

 きっとそうですね。「単行本は上下2巻なのに、文庫は3巻もあるんだ」と思ってました。今度、本屋で手に取って見てみます。そういえば、他にも2巻の単行本が3~4巻になっているのを見たことがあります。

 文字が大きくなると、ページ数が増えて1冊が厚くなったり、巻数が増えたりするのが難ですね。ま、それでも、私は文字が大きいほうがいいけれど、目がいい若い人は「こんな大きな字じゃなくてもいい」と思っているに違いありません。

投稿: Tompei | 2006/06/02 17:52

老眼鏡は、ダイソーに限ります。実用として人知れず密かに使う分には十分使えます(笑)。
そのダイソーで、こないだ「視力矯正めがね」というのも売っていて、これがちょっと使えてへえ~という感じ。100円分は楽しめます。

投稿: | 2006/06/03 22:10

>惑さん

 こんばんは。

 100円老眼鏡、売っているのを見たことあります。「これ、本当に使えるの?」と疑っていましたが、それなりに使えるんですね。でも、どのくらいの度のものを買ってよいやら……店頭で試すの、ちょっと勇気がいります(^^;)。入手して使用したあかつきには記事にするかもしれません。乞う、ご期待!

 ってことは、惑さんは当然、"実用として人知れず密かに"100円老眼鏡を使っているわけですよね。その姿を想像してニンマリしています(^^)。

投稿: Tompei | 2006/06/04 01:21

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