『食品の裏側』(安部 司)
サブタイトルは「みんな大好きな食品添加物」――元・食品添加物商社勤務の著者が、食品添加物にまみれた食品業界の実態を明らかにした本です。ロハス生活を実践中のAyakokinさんの記事に触発されて読みました。
いやー、まさかここまで、食品添加物に依存しているとは思いませんでした。逆に言えば、化学物質の粉の威力を見くびっていたというべきか。例えば、インスタントラーメンのとんこつスープは、安い焼き塩に「化学調味料」と「たんぱく加水分解物」(とんこつエキスなど)と「香辛料」と「酸味料」と「増粘多糖類」(とろみをつける)を加えて、ゴマや乾燥ネギを入れれば出来上がりなんですって……びっくりするやら、妙な感動を覚えるやら。
「インスタントラーメンなんて、ほとんど食べないから大丈夫」と思ったあなた、ハムやソーセージは食べているでしょう? 明太子が大好物では? 明太子、漬物、練り物、ハム類は添加物大量使用の食品だそうですよ。
ちなみに、著者の安部氏は、クズ肉に大量の添加物を投入して作ったミートボールを我が子が喜んで食べているのを見てショックを受け、会社を辞めたそうです。自分が開発した自慢の一品なのに、家族には食べさせたくないものだったというわけ。
そうは言っても、もはや食品添加物を避けては暮らしていけません。添加物のおかげで、いつでもどこでも食べたいものが食べられる便利な生活を享受しているのも事実です。まずは食品添加物のことを知り、食品購入の際には原材料をいちいちチェックすること。手間を取るか、添加物を取るかを考えて、添加物過多にならないようにバランスをとること。著者はそう勧めています。
結局、手間をかけてお料理を作ることが基本のようですね。下ごしらえが面倒だからとカット野菜を買ってくれば、消毒剤や漂白剤が使われている。味付けが面倒だからと○○のたれやドレッシングを使えば、諸々の添加剤が入っている。心しておきたいと思います。添加物2~3割減を目指してみよう。
それにしても、添加物の問題以前に、野菜や果物は農薬の心配、牛肉や鶏肉は病気の心配、魚介類は汚染の心配……絶対安全な食べ物ってあるんでしょうか。ある程度の「鈍感力」がないと何も食べられなくなりそうです。
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コメント
う~ん大事な問題ですよねえ。
こういった食品添加物の草分け的存在のある学者さんが昔いましたが、こういったことを訴えて企業等から相当な圧力を加えられたそうです。
そのストレスがもとかどうかわかりませんが、最後は胃がんで亡くなったそうです。
私も出来るだけ添加物や農薬等には注意していますが、本当に色々考えたら何も食べれなくなっちゃいますよね。
それで、やはりできるだけ湯がくとかお酢を使うといった方法をとっています。
あとは食事の時は楽しく!
楽しく食べると悪いものも消化してくれるらしいですよ(^^)
投稿: みるきい | 2007/05/25 13:35
Tompeiさん!
こんにちは。トラックバックありがとうございます^^。ほんとに全く同じ気持ちです。2~3割減を目指すところからですよね~。
案外、探すと添加物無しの粉末お出汁(おかべやの天然だし)とかあったり、マヨネーズも「松田のマヨネーズタイプってすばらしい!」等、ちょっと気をつけたら案外できるものなんだなぁ、と実感してます。
体へリアルに跳ね返ると思うと、結構実利もあって(個人的には)かなり楽しいです。
・・・鈍感力は日々失われておりますが。。(泣)
にわかロハスのAyakokinでした。
投稿: ayakokin | 2007/05/25 13:52
私も今似たような本を読んでいます^^;
「家庭でできる食品添加物・農薬を落とす方法」
というのなんですけど、
本当に添加物ゼロの生活の戻すのって大変!
でも、みるきいさんのおっしゃっているように
湯がくとかお酢を使うのが添加物を落とすのにいいらしいです。
私も日々手抜きばかりしているので、相当身体が添加物にやられているかもー(汗)
投稿: ぶんぶん | 2007/05/25 14:44
我が家ダンナさんがこれ系の話題に敏感なので、できるだけ減らすようには心がけています。
でも私の好物がハム・ソフトサラミ・ベーコンなのですよ。これってダメな食品の代表ですよね。
野菜は自分で育てるようになって農薬の怖さを思い知ったので、できるだけ無農薬のものを購入するようにしていますが添加物は難しいです。
入っていないものは日持ちしないんだもの。そして値段も高価なんですよね...。
色々難しい問題です。でもすぐにでも考えなくてはいけない問題でもあるんですよね。
投稿: はますけ | 2007/05/25 14:46
みるきいさん、Ayakokinさん、ぶんぶんさん、はますけさん、こんにちは。
さっそくご丁寧なコメントをありがとうございます!
>みるきいさん
食品業界はテレビや新聞、雑誌などのマスコミで莫大な広告費を使っているから、マスコミもこの問題にはなかなか触れられないのよね。たぶん、その学者さんは孤立無援だったんだと思います。知らないのはこわいけれど、知りすぎてもこわい舞台裏って感じ。
>あとは食事の時は楽しく!
そのとおりですね! 「この食品には添加物が…」って考えながら食べていては、添加物にやられちゃいそう(^^;)。
>Ayakokinさん
かなり気を遣っても2~3割減がいいところでしょうね。半減させるには変人呼ばわりする覚悟が必要かと……(^^;)。
読み終わって、我が家の調味料をチェックしたら、マヨネーズやケチャップはもちろん、ソースやポン酢にも各種添加物が入っていて「ゲゲゲ」と思いました。せめて、家で使う基本的な調味料は無添加にしたいです。松田のマヨネーズ、探してみます。
>ぶんぶんさん
>私も今似たような本を読んでいます
おお、それは奇遇! 私も対策本を読んでみますね。出来合いの食品のほとんど全てに添加物が入っているし、ふだん利用するような飲食店のほぼ全店で添加物を使っていると思うので、家で作るときくらいは添加物を少量にしたいですよね。
私の花粉症や慢性の湿疹も食べ物の影響があるに違いないとにらんでいます。イケナイと思っても、スナック菓子や甘いものがやめられないのだ(^^;)。
>はますけさん
うちの夫はこの手の問題にまったく無頓着……有害がはっきりしているタバコがやめられないくらいだからね(--;)。
ハム類はね、かなり高級なものでも添加物が使われているようです。スーパーの特売品などは、100キロの肉から120~130キロのハムを作るらしい(--;)。増えた分はゼリー液を注入して固まらせたんだって。ぞ~っ、でしょう?
一度、無添加ハムを取り寄せてみようと思っています。高いけれどね。
投稿: Tompei | 2007/05/25 18:09
私もこの本、読みました!!
本当に怖くなりますよね~
この本を読んで以来、ミートボールは一度も買っていませんもの・・・(;-_-)
食品の成分表示も以前より気にして見るようになりました。
添加物を避けては生きていけない状況になっていすが、大切なのは事実をちゃんと知って、少しでも気をつける事なんですよね!
投稿: Leaf | 2007/05/25 22:57
以前、この本について書いた記事を発見したので、トラックバックを送らせて頂きますね!
投稿: Leaf | 2007/05/25 23:07
こんばんは!
安部さんの添加物のお話、いつだかテレビで見てショックでした・・・
でも、朝お弁当に入れるだけで、自然解凍されて、ちょうどお昼に食べ頃になる という冷凍のお総菜(胡麻和えとかひじきの煮物とか)を買ってみたんですが、お昼に食べようとしたら強烈な漂白剤臭が・・・
とても食べられたモンぢゃありませんでしたよ。
安部さんのお話を実感しました。
私の好きなギョニー(魚肉ソーセージ)も添加物てんこ盛りなんだろうなぁ・・・ (´・ω・`)
投稿: アリス | 2007/05/26 01:14
Leafさん、アリスさん、こんにちは。
>Leafさん
トラックバックありがとうございます!
食品の成分表示を見ると、どれも添加物のオンパレードでぞっとします。が、それが現実なのよね。市販のドレッシングやたれのほうがコクがあると感じてしまう私の舌もかなり毒されているかも……。
これを機に、もっと真面目に料理に取り組みたいと思います……が、はたして?(^^;)
>アリスさん
安部さん、テレビにも出演しているのね。
冷凍食品も添加物テンコ盛りでしょうね。お弁当用の冷凍惣菜はとっても便利だけど、クスリ臭くては困りますね(^^;)。でも、子供のときからずっとそれを食べていたら、そういうものだと思っちゃうのかも。
ギョニーは練り物でもありソーセージでもあり、添加物は多そうですね。ま、毎日何本も食べなければ大丈夫かと……。私は毎日、ハムを食べていました(--;)。
投稿: Tompei | 2007/05/26 09:56
うちの次男の愛読書なの・・・。
だから大変なの・・。我が家の食卓。
そして、お弁当次男に褒めてもらえるの。ちんちん弁当じゃないって・・。
なんでも、ほどほどが必要かと・・^^;
投稿: 桜桃 | 2007/05/27 23:15
>桜桃さん
お帰りなさい! お疲れ様でした。
>うちの次男の愛読書なの・・・。
そ、それはたいへん(^^;)。お弁当用の冷凍惣菜は当然、却下されちゃうわね。作る側にしてみれば、たまには隙間を埋めるのに使いたいかも……。
夫が無頓着な人でよかったと思うことにします(^^ゞ。
投稿: Tompei | 2007/05/28 11:13
コンビニ頼りの小生にはショックな内容ですね。
分かってはいるけど、避けがたい現実でもある。
昨夜もカップ麺を食べたけど、いかにも化学調味料の塊って気がする。
それでいて、たまにでも食べたくなってしまう。
庭があって畑があったら、まじりっけのない野菜を食べれる…はずだけど、農薬や除草剤は別にしても、黄砂には有害な物質が含まれているというし。
花粉症なんて言うけど、実際は薬物や化学物質漬けのほうが真因なのではないかと思ったりする。
そういえば、今年(5月27日)はレイチェル・カーソン生誕百周年の年に当るとか。
TBさせてもらいますね。
投稿: やいっち | 2007/05/28 22:03
>やいっちさん
トラックバックありがとうございます。
おひさしぶりです。ちょうど2年前の今頃、樹液についての記事を読ませていただいたんでしたね。今年も車のフロントガラスの「水滴」を見たばかりです。
コンビニでお手軽にお弁当やお惣菜を買うことができて、助かっている人もたくさんいると思います。添加物=悪者とは一概には言えませんよね。実は私もスナック菓子が好きだったりします。
私は花粉症持ちですが、今年は花粉が少ない割に症状がひどく出たので、こんなことが気になっているのかもしれません。しばらく食事に注意してみようと思います。
レイチェル・カーソンの記事は後ほど、ゆっくり読ませていただきます。コメントはまた改めて。
投稿: Tompei | 2007/05/28 23:24
難しい問題ですね~。
子供が小さい頃、「○○を守る会」から
無農薬、無添加の食材を購入していましたが、
どうしてもなじめず、断念しました。
保存剤を使わなければ食中毒も増えるだろうし、
その方が致死率は高い、
コストも高くなって、
安全な食品は富裕層しか買えなくなる……。
根の深い問題だなあと思います。
2~3割減も難しそうなわが家は、
とりあえず1割減をめざしますね。
投稿: mymy | 2007/05/29 19:20
>mymyさん
確かに、ある程度の保存料は必要不可欠だし、食品の加工のために必要な添加物もありますよね。でも、食品の風味や外観をよくするための添加物が多すぎる気がするんです。
と言いつつ、着色料や発色剤を使っていないハムを見ると食欲が湧かないの。ハムはピンクという先入観念が出来上がっているんです。こんなふうに、本来はいらない添加物から離れられなくなってしまうのが怖いです。
1割はスナック菓子類を減らすことで、1割は基本調味料を無添加のものにすることで達成したいと思います。根がずぼらだから、無理は長続きしません。
投稿: Tompei | 2007/05/30 10:27