「北斎展」
昨日、江戸東京博物館で開催中の特別展「北斎-ヨーロッパを魅了した絵師」に行ってきました。北斎の多種多様な絵を見たら、このところやや低調だった江戸熱がひさびさに盛り返した感じ……やっぱり本物のパワーは違いますね。
今回の呼び物は、シーボルトやオランダ商館長が母国に持ち帰った北斎一門による肉筆風俗画40点。現在、オランダとフランスに分蔵されているこれらの絵が初めて同時に里帰りしたそうです。元々は日本の風俗を伝える資料としての役割が大きかったと思われますが、それをちゃっかり北斎に依頼するあたり、オランダ人はお目が高い! というか、当時の北斎にはすでにそれだけの名声があったということですね。
異国人のために描かれた肉筆画は気のせいかどことなく洋画風。年中行事や働く人々を写実的に描写したこれらの絵を見て、母国のオランダ人は、日本という国は不思議な国だと思ったことでしょう。シーボルトたちはこの絵を見せながら、いろいろな説明を加えたんでしょうね。
北斎といえば、まず浮世絵『富嶽三十六景』が浮かびますが、こんな肉筆画も描けば、本の挿絵、美人画、北斎漫画(スケッチ画集)などなど、絵なら何でも描いたと言ってもよさそう。春朗、宗理、葛飾北斎、戴斗、為一、画狂老人、卍などと生涯に30回も改号し、3万点を越す作品を発表したそうです。あっぱれ!
この展示会に行かれたのも、招待券を譲ってくださった陶片木さんのおかげ……これがなかったらパスしていたかも(笑)。あらためて、どうもありがとうございました。そして、先に出かけて腰を押してくれたぶんぶんさんと桜桃さんにも感謝! お二人の記事にトラックバックを送らせていただきます。
昨年来、読みかけの『ふぉん・しいほるとの娘』をまた読む気になりました。
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コメント
Tompeiさん行ってこられたんですね。
私もTBさせていただきましたが、こちらにはまだ届いてないようです^^;
北斎って晩年沢山作品残して、海外にも影響を与えてすごいですよね。同じ日本人として嬉しく誇りに感じます。
>この展示会に行かれたのも、招待券を譲ってくださった陶片木さんのおかげ……これがなかったらパスしていたかも(笑)。
ほんと、このところ寒いから出足が鈍りますよね。
出ちゃえばどうってことないんだけど^^;
また2月も寒さを吹き飛ばしてオフしましょうね。
投稿: ぶんぶん | 2008/01/18 19:22
TBありがとうございました。
迫力でしたねえ。
そして、外国での方が評価が高かったというのも皮肉と言うかなんと言うか。まぁ、海外に一杯流出したから現存しているとも言えるか。
>この展示会に行かれたのも、招待券を譲ってくださった陶片木さんのおかげ……これがなかったらパスしていたかも(笑)。
そうそう。私なんて夫まで恩恵に預かれました^^
お江戸オフもよろしく~♪
投稿: 桜桃 | 2008/01/18 22:19
ぶんぶんさん、桜桃さん、こんにちは。
>ぶんぶんさん
再度TBを送ってみましたが、届きましたか? 個別に送ってもうまくいかないのね(--;)。
そういえば、今週末ぶんぶんさんがいらっしゃるTDLの和食レストランの名前が「北斎」なんですよね。日本文化の象徴の一人なんでしょうね。80歳過ぎても現役バリバリの絵描きじいさん……すごいわ。
TDL楽しんできてね(もう出かけちゃったかな?)。あったかくしてお出かけくださいませ。
>桜桃さん
あれだけまとめて保存されているのはシーボルトやカピタンたちのおかげかもしれませんね。
絵を描く北斎もあっぱれだけど、浮世絵の彫師や摺師もこれまたすごい。細かく彫られた版木を見て、いたく感心しました。
そうそう、木母寺の絵がありましたね。オフを楽しみにしています。
投稿: Tompei | 2008/01/19 10:28