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2008/06/18

「ペリー&ハリス展」と柳橋

 江戸東京博物館で開催中の「ペリー&ハリス展」に行ってきました。「篤姫展」に続いて、今年2度目の江戸博でしたが、同じ時代を別の角度から眺めることができて有意義な特別展でした。

 折りしも、大河ドラマ『篤姫』ではハリスの将軍謁見の場面が終わったばかり。それに関する展示もあり、興味深く見ました。畳を重ね合わせた上に椅子を載せて家定が座ったのは史実。ハリスの日記に「(家定は)短い沈黙の後、自分の頭をその左肩を越えてグイッと後方へ反らしはじめた。同時に右足を踏み鳴らし、これが三~四回くり返された」という記述があったそうです。現在読書中の『徳川将軍家十五代のカルテ』によれば、これは脳性麻痺による症状らしい。うつけのふりをして見栄を切ったのはドラマの演出というわけですが、うまく処理したものですね。と、ついついドラマネタに力が入ります(笑)。

 幕末はずっと昔のことのようですが、約150年前ですから様々なものが現存しています。日米和親条約や修好通商条約の批准書を始め、ペリーやハリスの肖像画、日米間それぞれの献上品、随行の画家が日本を描いた絵などを音声ガイドを聞きながら見て回りました。

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 江戸博見学後は、両国橋を渡って隅田川の対岸へ、さらに柳橋を渡って柳橋の鰻屋さん「よし田」(食べログ)で昼食。目の前で捌いて蒸して焼いてくれた鰻はたいへん美味しゅうございました! このお店の方から、市丸さん(昭和の芸者・歌手)の旧宅を改造したルーサイトギャラリーを教えていただいて、隅田川が見える粋な日本家屋を訪問。思いがけず、かつての柳橋の風情を感じることができました。

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 鰻とビール少々でお腹を満たした後、さらに、鳥越神社と蔵前神社まで散策。江戸時代には幕府の米蔵が立ち並び、「蔵前風」と呼ばれた粋な札差ファッションが生まれたこのあたりも、今は問屋街で何の名残もありません。千貫神輿で有名な鳥越神社のことは知っていましたが、綱吉が京都の岩清水八幡宮を勧請したという蔵前神社はまったく初耳でした。

 そうそう、江戸博で買ってきた「麩一」の麩まんじゅうを冷やして食べたら、とっても美味しくて大満足。「志満ん草餅」とさんざん迷ったけれど、この季節はこちらで正解でした。

 陶片木さん、ペリー展のチケットありがとうございました! 同行のぶんぶんさん桜桃さんにも感謝! お二人の記事にトラックバックを送らせていただきます。

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コメント

昨日はどうもありがとうございました。


色々興味深い展示でしたねー。

>現在読書中の『徳川将軍家十五代のカルテ』によれば

私も読みました。読みやすくて面白いですよね。

>「志満ん草餅」とさんざん迷ったけれど、この季節はこちらで正解でした。

そっちも迷ったんですよねー。
さすがに3箱買うには日持ちしないから無理かとあきらめたんですけど、次回は買います^^
麩まんじゅうは夏向きで本当に美味しかったですねー。

投稿: ぶんぶん | 2008/06/18 21:09

昨日はありがとうございました。

>うつけのふりをして見栄を切ったのはドラマの演出というわけですが、うまく処理したものですね。
そうなんですかぁ。脳性まひ説は知ってましたが、なるほど~。お勉強になります(笑)
私も早速読んでみますね。

これからも、いろいろご教示くださいませ。
次回も楽しみにしています


投稿: 桜桃 | 2008/06/18 22:08

楽しんで頂けて良かったです。
私も江戸博へいけるようになりたいです。(;´д`)

柳橋、なつかしい!
この辺でお仕事をしていたのです。
って、「どんな?( -_-)」ですよね。(爆爆)
普通のお仕事ですから。(笑)

屋形船は、夜になるとごま油の香りがしてきて
春は宴会も多くて、一度乗ってみたなぁと思ってみていました。

麩まんじゅう、おいしそうです。
冷やして食べるとおいしいですよね。

脳性麻痺だったとは知りませんでした。
いろいろお勉強になります。

投稿: 陶片木 | 2008/06/18 22:14

頭の中が麩まんじゅうでいっぱいです。

家定は本当の所「うつけ」だったのでしょうか?
体が不自由だっただけ?
もうじき、亡なっちゃうんですね?(篤姫の中で)

投稿: ゆれい | 2008/06/19 08:43

皆様、こんにちは。
あいかわらずレスが遅くてすみません。

>ぶんぶんさん

 『徳川将軍家十五代のカルテ』の著者は医師でもあるので、納得できる点が多いですね。

 麩まんじゅうは2日で3個食べました!(^^ゞ 今日はもうないので淋しいわ。

>桜桃さん

 この本では、例の動きを「ことばを話そうとした時の不随意運動」と説明しています。だとしたら、本人もまわりの人もいろいろたいへんだったでしょうね。それだけ将軍の血を引いていることを重要視したってことよね。

>陶片木さん

 浅草橋周辺はなじみがあるけれど、柳橋は初めて渡りました。船宿が並んでいるせいか、何となく風流な街ですね。ごま油……屋形船とくれば天ぷらだものね。私は隅田川じゃなく江戸川のに乗ったことがあります。

 麩まんじゅうの麩一って錦糸町にお店があるんですね。ちっとも知らなかったわ。

>ゆれいさん

 麩まんじゅう、ぜひトライしてみてね。記事中のリンク先からネットショッピングもできるみたいだけど、何かの機会に錦糸町のお店に行ってみてもいいかも。確か、京都のおみやげにもあります。

 たぶん、家定は体が不自由でことばも不自由だったけれど、知能は正常だったのでは? ハリスに会って1年もしないうちに亡くなるから、ドラマの堺さんももう少しかと。

投稿: Tompei | 2008/06/19 10:43

Tompeiさんこんにちは
柳橋は隅田川じゃなくて神田川の海側の最後の橋なんですよ。屋形船が運航するのは隅田川ですが柳橋からとった写真は神田川に停泊している屋形船というのが正しい情報になると思います。
このあたりに半年ほど仕事で住んでいたことがあるのでちょっと詳しいですって、「どんな?( -_-)」ですよね(^_^;)。色っぽいお姉さんたちとお花見したりする幇間(太鼓持ち)のお仕事でした。(^。^)。
そうそう7月1日から東博(東京国立博物館)では「フランスが夢見た日本―陶器に写した北斎、広重」 という浮世絵と陶器を並べての面白い視点の展示会が開催されるようですよ。

http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=B01&processId=01&event_id=5558

投稿: | 2008/06/22 11:51

>惑さん

 コメントありがとうございます。

 えっ、そのつもりで写真のタイトルを入れたつもりですが、うまく伝わっていませんか? 隅田川のことなら大丈夫 v(^^)。と言っても、柳橋は初めて渡ったんですよ。そうそう、おかず横丁も行ったことがないので寄ってみようかと思いましたが、今回はやめておきました。知っているようで、知らない場所がまだたくさんあります。

 興味深い展示会のことを教えてくださってありがとうございます。面白そうですね! 

投稿: Tompei | 2008/06/22 15:49

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