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2008/07/21

家定の棺

 とうとう家定様が薨去されました……あ、前々回の『篤姫』の話ですけど。堺雅人さんの徳川家定は心に残る名演で、「家定は本当にああいう人物だった」と信じたくなりました。『新選組!』の山南役に続いて、堺さんの大河ドラマへの貢献度は大きいですね。

 ところで、ドラマでは家定の死を1ヵ月後に知らされた篤姫が家定の棺にすがりついて泣く場面がありました。今のような寝棺ではなく座棺であることも驚いたのですが、1ヵ月もあの状態にしておいてニオイなどは大丈夫だったのか、不思議に思いました。さらに、昨日の回で大奥女中の「街なかでは『しゅ』が不足している」というような発言を聞いて、「『しゅ』って何? 防腐剤?」と気になって気になって……。放映後、ネットで調べまくったわけです。

 「しゅ」は「朱」。朱とは硫化水銀のことで、辰砂(しんしゃ)という鉱物から作られる赤色の顔料です。防腐作用があるうえ、古代から不老長寿の仙薬としても知られていたため、将軍の棺に詰めたそうです。この朱は朱座という幕府直営の専売機関(大坂)で販売されていましたが、将軍が薨去すると朱の売買禁止の命が出されたようで、「朱が不足」という事態になったと思われます。

 どのような体勢で棺に入れられ、どのように朱が詰められるか、興味は尽きませんが、詳しいことはわかりません。ご存じの方がいらしたら、ぜひ教えてください。朱については、下記のサイトに詳しい説明がありますので、興味のある方はぜひどうぞ。
古代の「朱」が語るもの
朱と胡粉

追記(2008年7月28日):

 NHKの『篤姫』公式サイトの「よくある質問」コーナーに「『しゅ』とは何のことですか?」という質問が追加されました。答えは以下のとおりです。

「第29回「天璋院篤姫」において、本寿院付き老女・歌橋(岩井友見)が、「江戸市中では“しゅ”が品薄になっていると申します」とのセリフがありました。このセリフに対して、“しゅ”って何? という問い合わせが多数寄せられました。
“しゅ”は「朱」。硫化水銀がもとで、朱肉の朱です。毒性が強いため、棺(ひつぎ)などに用いて殺菌防腐剤に使われました。ただし、高価だったようで、高貴な人の場合に限られたのではないかと思われます。

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コメント

>昨日の回で大奥女中の「街なかでは『しゅ』が不足している」というような発言を聞いて
絶対Tompeiさんなら調べてると思ったぁ~~~
なんたって、北条政子だもん

>家定は本当にああいう人物だった」と信じたくなりました
うんうん。家定、ホントよかったですよね~
山南さんも。堺さんが出てくると、集中力のある演技で場が引き締まりますね~~

それから、TB届いてないんです。お手数ですが再送お願いします。まったく>ココログ

投稿: 桜桃 | 2008/07/21 14:37

私も「篤姫」にはまりまくってます。
先日、日本橋高島屋で開催されていた「篤姫展」に行き、ドラマの中で宮崎あおいさんが着ていた美しい着物の数々を堪能してきました。
さらにサウンドトラックも購入し、涙しております。
昨日も見応えありましたね。
でも家定は、もう回想シーンのみの出演だと思うと寂しいです。最終回では是非篤姫さまをお迎えにいらしてほしいものです。「よくがんばったのう」とか言いながら。

「朱」の件は、私も調べました。
「街では朱が不足していると聞きます。もしや…」
という台詞がありましたよね。もしかしたら、
知らぬは大奥ばかりなり、って感じだったのかしら?と思いました。世情に敏感な江戸の商人だったら、朱が不足すればピンとくるはず。
上様のご遺体は、血抜きされ、内臓処理もされ、
ミイラ状態。さらに全身に朱を塗って腐るのを防いだのかしら?どうだったのでしょうね。

投稿: 茶菜 | 2008/07/21 16:44

「しゅ」って水銀のことだったんですね?
私は、絹のことでも言ってるのかなと…(しゅす?)思ってたんですよ。
葬儀で使いそうでしょ?
夏場に1か月以上置いといたら、大変ですよね〜
どんな加工をしたんでしょうねえ〜(T_T)

投稿: ゆれい | 2008/07/21 16:59

あー、ここでも堺家定がー。

今、桜桃さんのところでコメントをしてきたところです。

トラバ、ありがとうございました。ようやく届きました。

投稿: | 2008/07/21 17:00

私も昨夜の「しゅ」が気になっていたのですが
さすがTompeiさん、調べて頂いてありがとうございます。

シンシャは陶芸の釉薬にもあります。
でも、還元じゃないとあの色はでないらしく
難しいと聞いています。
(なのでかけたことはないのですけど)
それが防腐剤になっていたのですね。

私も、真夏の葬儀にもかかわらず
ひと月近くも遺体をそのままなんて
どうやって臭いを封じ込めたのかとすごく気になっていたので
解決できてよかったです。

坐る棺は曾祖母もそれでした。
江戸時代からその棺は40年ほど前まで使用されていたのですね。
当時は火葬はしたのでしょうか?

今日はクライマーズ・ハイの堺記者を見てきました。
すごい俳優さんですよね。

投稿: 陶片木 | 2008/07/21 17:39

皆様、こんにちは。
あいかわらずの亀レスをお許しください!

>桜桃さん

 ご期待に沿えて光栄です(^^ゞ。「将軍、棺、しゅ」とか「江戸時代、棺、防腐剤」とかあれこれググってみたら、だんだんわかってきました。こういう作業は苦にならないんだけど、文章にまとめるのは面倒なのよ。

 「徹子の部屋」を見逃して残念。「チューボーですよ」は見たんだけど。

>茶菜さん

 「篤姫展」は気になっていましたが、行きそびれました。サウンドトラックもご購入とは、かなりの盛り上がりよう(^^)。

 天璋院ご臨終の際には、家定がガラスの牛車に乗って「みだーい、みだーい」と呼びながら迎えに来る……はずないか(^^;)。

 朱が品薄になる度に「また将軍家でどなたか……?」ということになったのかしらね。朱を詰めるのは将軍だけなのか? ミイラ状態にしているのか? ちょっと気味悪いけれど、やっぱり知りたい。

>ゆれいさん

 たとえ、朱が強力な防腐剤で棺にぎっしり詰めたとしても、遺体が1ヵ月以上も腐敗しないとは考えられませんよね。上の茶菜さんのコメントのように、それなりの処理をしてあるんでしょうね。番組の公式サイトで解説してくれればいいのに。

>涼さん

 涼さんもご覧になっているんですね。家定も斉彬も死んでしまって、これからの天璋院はますます苦労することになるかと思うと見るのが忍びない気がします。

>陶片木さん

 辰砂は釉薬でもあるんですね。美術館などで陶器を見る機会があったら、朱色に注意してみます。

 ご曾祖母様も座棺を使われたとはびっくりしました。将軍は土葬でしたし、江戸の庶民も土葬が多かったようですよ。同じ土葬でも内容的には随分違いますけど。

 『クライマーズ・ハイ』の堺さんも見たいなぁ!

投稿: Tompei | 2008/07/22 12:05

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