熊川哲也の『第九』
「招待券があるけど……」と友人に誘われて、二つ返事で行ってきました。熊川哲也さん演出、振付の『ベートーヴェン第九』、Bunkamuraのオーチャードホールでの公演です。
バレエもどき、オペラもどきはしょっちゅう観ていますが(笑)、本格的なバレエの鑑賞はほとんど初めて。観たくても敷居(=チケット代)が高くて手が出ません。熊川さんの生!バレエを無料で観られるなんて、願ったり叶ったり。しかも、演目が『第九』というのも興味津々でわくわくしながら会場に向かいました。
第1部の『シンフォニー・イン・C』は淡々と進み、いよいよ『第九』。第1楽章から順に「大地の叫び」「海からの創生」「生命の誕生」「母なる風」というタイトルで、それぞれ舞台装置や照明、衣装ががらっと変わり、バレエでマグマ、海、植物などが表現されます。こういうのをモダンバレエというのでしょうか? 古典のようなストーリー性はありませんが、舞台全体から醸し出されるパワーにぐいぐい引き込まれました。
そして、第4楽章の合唱が始まると――待ってました、熊川さんの登場! 白のシャツに黒のタイツというシンプルな装いながら、圧倒的なオーラを放ちつつ華麗に力強く踊ります。カッコいい! 舞台の空気が変わるんです。やっぱりスターですね。幕切れには高速ピルエットで客席を魅了してくれました。
合唱団もソリストも衣装で登場し、ダンサーと共に舞台に出演していたのも面白かったです。ただ、ソリストの立ち位置が舞台後方上部だったせいか、森麻季さんほかの美声が聞こえにくくて少し残念でした。ま、あくまでもバレエの舞台ですからね。
もっと熊川さんのバレエを観たい! 何人かダンサーの顔と名前を覚えたので、ほかの演目も観てみたい! でも、またこんな機会が巡ってこない限り無理そうです。2万円近いチケットなのにほぼ満席……不況とは無縁の世界もあるんですね。えっ、某所だって2回観れば同じ? 本当に舞台鑑賞はお金がかかりますね(汗)。
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コメント
それは羨ましい!
そうなんですよ~舞台はお高くて…
バレエ2万もするんですね~
なんかもう、プチパトロンみたいな心持でないと…
「私が支えてるの!」そう思わないと出せませんよね。
でも実際は、そんなのはした金…なセレブの集まりなのかもしれませんが>バレエファン
投稿: ゆれい | 2009/06/13 14:46
今日ちょうどTVで見たばかりでした。
CMだったかな?
舞台はやはりお値段が...バレエは2万円くらいするのですねえ。
ミュージカルは何度か見に行ってますが、バレエだけの舞台って見たことがないのです。
一度は行ってみたいなあ。
投稿: はますけ | 2009/06/13 15:50
熊哲のバレエだなんて、いいな、いいな~~
彼、かっこいいですよね~~。
バレエは本当にチケットがお高い!
お金を使うところって人様々ですよね。
セレブな人じゃなくても、きっとバレエを鑑賞するために懸命に働いてチケット代を捻出している人もいるはず・・・
投稿: ぶんぶん | 2009/06/13 20:14
いいなぁ~
熊哲さん、怪我が多いからちゃんと観ることが出来てよかったですよね。
私も若い頃!はバレエも有名処はすべて制覇しましたが、今は両立はとても無理なので、足洗ってます。いいな~ぁ。
投稿: 桜桃 | 2009/06/13 22:39
ゆれいさん、はますけさん、ぶんぶんさん、桜桃さん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
>ゆれいさん
私もヅカのほうではプチプチパトロンかも?(^^;) 数十年間の投資を計算するとちょっと怖い。
芸術や文化って、パトロンや谷町がいないと発展継続できないから、セレブな方々には協力していただかないとね。ま、そういう人はごく一部だと思いますが。
>はますけさん
子供の頃、ロシアのバレエ団の『白鳥の湖』を観て以来でした。鍛えぬかれた肉体が表現する美に感動! 生まれ変わったら、踊れる人になりたいな(^^)。
ミュージカルも観たいのがたくさんあるけれど、なかなか手が出せません。
>ぶんぶんさん
踊っている熊哲は最高にカッコいいです! また観たいな。もっと前方で(^^ゞ
そう、バレエを観るためにふだんは切り詰めているようなファンにも支えられているのよね。楽しみ方もお金の使い方も人それぞれだものね。
>桜桃さん
バレエ鑑賞よりヅカを選んだんですね(^^;)。
バレエを観ていても、つい顔と名前を一致させたくなるのはミーハーの習性かも。オペラグラスで凝視してしまいました。
投稿: Tompei | 2009/06/14 10:40