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2009/08/01

第16回お江戸オフ《芝・愛宕山》その4 愛宕神社

こちらの続き)

 増上寺を後にした一行は御成門交差点を左折して、正面から強烈な西日を受けつつ愛宕山を目指しました。

 愛宕山は海抜26mと今なら7、8階建てのビルの高さながら、台地の端にあって海側が開けているので、江戸時代は見晴らしがよいことで有名でした。幕末には勝海舟と西郷隆盛が無血開城を決めた会談の前にこの山に上って江戸の町を眺め、「戦火で焼失させてしまうのはしのびない」と言い合ったという伝説もあります。

Img_1083 けれども現在の愛宕山は、愛宕グリーンヒルズのツインタワー(42階建て、180m)に並ばれて、ちっとも存在感がありません。ご親切にこんなエレベーターまで設置されていて、わけがわからず乗り込む私たち。気がついたら愛宕山に上がり、横道から愛宕神社に到着……ああ、不本意! 出世の石段を登るつもりだったのに、何故?! しばし呆然と階段を見下ろす一行でありました。

Img_1089Img_1085

 出世の石段は講談「寛永三馬術」に由来。曲垣平九郎が家光の命でこの石段を馬で昇り降りして山上の梅を献上したというお話です。この話はフィクションのようですが、馬で昇り降りした人は実際にいるそうなのでびっくりします。

 馬じゃなくても降りるのは怖い。足元不安の私は手すりにつかまりながら恐々降りました。が、なんと、再び石段を登っていく人4名。あっという間に出世の石段(男坂)を登り女坂から降りてきました。素晴しい! 私は階段下で一休み……出世できそうにありません。でも、山上の田崎真也さんのお店「Tてぃ」にはいつか行ってみたいと思うのでした。

 この愛宕山もたくさんの浮世絵に残されています。広重の江戸百景の「芝愛宕山」(左)は構図が面白い。石段上の鳥居の一部が描かれ、遠景に江戸湾が見えます。毎年1月3日に行なわれた地主神・毘沙門天を祭る行事の絵。この毘沙門天の使いを山の下から描いた広重の絵もあるので貼っておきます。「江戸自慢三十六興愛宕山麓毘沙門ノ使」。

PhotoPhoto_2

 似たような角度から撮った古写真を発見。遠くに海が見えるような見えないような。石段は変わっていませんね。

00771009_2


(古写真:長崎大学附属図書館所蔵))

続く

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コメント

毎回Tompeiさんの記事を読み、
いってきた場所を思い出し復習しています。
たまには予習して行かなきゃと反省!

浮世絵に多く残る愛宕山は
お江戸のお山として親しまれたのですね。
いまじゃビルという名の女形に囲まれたお江戸ですが
出世階段を一気に登りお江戸を見下ろし
天下を目指した若者も多かったでしょうね。

山上の田崎真也さんのお店「Tてぃ」のお酒って
東京のお酒が多いのですね。
行くときは誘ってくださいね!\(^o^)/

投稿: 陶片木 | 2009/08/01 17:19

私も出世できない一人^^;

やはり愛宕山からは眺めが抜群だったんですね~。
あの境内に食べ物やさんがあるなぁ~とは気づいていたんですが、田崎さんのお店だったとは知りませんでした。

ちょっと勇気がいるお値段だけど、いつか入ってみたいです。

投稿: ぶんぶん | 2009/08/01 17:28

またまた興味深い記事ありがとうございます。

写真まで^^

広重の階段、実際歩いてみるとかなりデフォルメされてるのね。あんなに幅ないよね。だけど、それがかえって迫力があるから不思議。すごい~
ってのは自分でも体験出来て、その後こうして復習出来たからだと思います。ますますお江戸歩きは面白いです。

投稿: 桜桃 | 2009/08/01 22:43

きゃーwobblyこの急階段を馬で!?
前々回(?)の内藤清成の馬と言い、昔のお馬さんは偉い子ばかりですね~

Tてぃ…美味しそうだけど、う~んちょっと行けないweepタカイ

投稿: ゆれい | 2009/08/02 08:00

陶片木さん、ぶんぶんさん、桜桃さん、ゆれいさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

>陶片木さん

 私も毎回、「もっとしっかり予習していくんだった」と反省しています。自分の足で歩いて自分の目で見てみると、俄然興味が高まるんですよね。

 愛宕山からお江戸を見下ろした人たちに今の東京を見せたいなぁ。エレベーターに乗せてね。「石段を登らないなんてとんでもない」と言われそう。

 Tてぃのお酒、チェック済みですね(^^)。

>ぶんぶんさん

 出世組のほうが多かったのにはびっくりでしたね(^^)。

 いつかあそこのお店がテレビに出ていたんです。それで気になっていたの。ランチなら気軽に行かれそうだけど、やっぱりアルコール付きの夜がいいかな。

>桜桃さん

 愛宕の石階段と某所の大階段とどっちが急なんだろう? 比較の対象がフツーじゃない?(^^;) 階段て上から見るのと下から見るのとでは印象が全然違うから、大階段も怖そうよね。あっちも体験してみたい。

>ゆれいさん

 大正時代に馬で上り下りした人は上りは1分、下りは45分かかったらしい。馬だって足がすくむわよね。でも、そんな馬に乗っていた人も偉い!

 内藤清成って誰だっけ?と思っちゃった。どんどん忘れていく私(--;)。

投稿: Tompei | 2009/08/02 10:38

私もすっかり忘れてて、過去の日記をあさって内藤さんのお名前を引きずり出してまいりましたよ。

Tompeiさんも忘れてたんですか?安心しました~

投稿: ゆれい | 2009/08/02 19:31

お江戸じゃないですが、愛宕神社の横のNHK放送博物館はなかなか懐かしい展示が一杯なんですよ。ひょっこりひょうたん島とか。

投稿: | 2009/08/02 23:37

ゆれいさん、惑さん、おはようございます。

>ゆれいさん

 馬つながりで内藤氏を思い出しただけでもたいしたものですよ。私なんかさっぱり(^^;)。そういうのが歴史の、っていうかお江戸オフの面白さなのにね。また何かあったら、お願いします!

>惑さん

 放送博物館、今回は閉館間近で入れませんでしたが、ぜひ見学してみたいです。愛宕神社も桜がきれいらしいので、春にでも。ちなみに、グーグルマップは増上寺、愛宕山も桜が咲いています(^^)。

投稿: Tompei | 2009/08/03 07:39

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