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2010/02/16

招き猫伝説

 引き続き、豪徳寺ネタをひとつ。豪徳寺にはこんな招き猫伝説があります。

 豪徳寺がまだ名もない小さなお寺だった昔、和尚さんが可愛がっていた飼い猫が、通りかかった鷹狩りの武士たちに手招きしてお寺の中に招き入れた。和尚さんが一行をもてなしていると夕立がやって来たので、説法を聞かせながら雨宿りをさせた。武士は雷雨を避けられたうえに説法を聞けたことをたいへん喜び、このお寺に帰依したいと望んだ。この武士こそ、彦根藩2代藩主の井伊直孝で、以後、お寺は井伊家の菩提寺として栄えた。

 豪徳寺があるのは井伊様のおかげ、井伊様を招いてくれた猫のおかげというわけ。和尚さんは猫の死後、お墓を立てると同時に、猫の姿形を作り「招福猫児(まねきねこ)」として祀ったそうです。それが招き猫の始まり。現在、「招福堂」には招福観音が祀られています。観音様が猫の姿をしているのではなく、猫を遣わしてくださったということらしい。お寺では大小の招き猫を売っていて、お堂の横にそれを納める棚があります。

Img_2105Neko

200pxhikonyan01 余談ながら、ゆるキャラの元祖、彦根城の「ひこにゃん」はこの招き猫伝説にしたがって猫のキャラクターなんですって。知らなかった! 井伊家の赤備えの兜をかぶっていることももちろん知らなかった。ゆるキャラにも由緒正しい由来があるんですね。

 私が豪徳寺で買い求めたのは、2番目に小さい6㎝程の招き猫(下の写真、左)。武士にとって左手は不浄だから右手を上げているそうな。小判を持っていないのは「招き猫は機会を与えてくれるが、結果(=小判)までついてくるわけではなく、機会を生かせるかは本人次第」という考え方から。そこら辺の招き猫とはちょっと違うんです。

201002162133000 ところが、自宅に帰って気がつきました――以前どこかで招き猫を買ってきたことがあったっけ。写真の右側の小さい招き猫。裏を見たら「今戸神社」の文字がありました。そうそう、確か、今戸神社も招き猫発祥の地という触れ込みだったはず。公式サイトにアクセスしたら、下記のような説明がありました。

いわゆる招き猫の登場は江戸時代で、一方、人形としての招き猫はここ今戸の地で十六世紀から焼かれていた今戸焼が始まりといわれております。 伝わるところでは、江戸末期の話で、浅草に住むある老婆が、貧しさゆえに愛猫を手放したところ、夢枕にその猫が立って言いました。「自分の姿を人形にしたら必ずや福徳を授かる」と。 そこで老婆が横向きで片手を挙げた人形を作り、浅草寺の参道で売り出してみたら大評判だったとのことです。

あら、話が全然違う。そればかりか、ほかにも、新宿区の自性院説、豊島区の西方寺説ほか、いろいろあるらしい。福をもたらす猫があちこちにいたということかしら。招き猫めぐりもしなくては!


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コメント

ひこにゃんのいわれは、彦根在住の従兄弟から聞きました。
まだ豪徳寺には行ったことがないのですけど、行ってみたいお寺です。

招き猫伝説、いろいろあるのですね。
挙げている手によっても意味が違うと言うし
毎年、手を挙げる干支を作っている割によくわかっていません。(^^;;;

投稿: 陶片木 | 2010/02/16 23:06

>陶片木さん

 コメントありがとうございます。

 彦根とご縁があるのですね。いらしたこともあるのかしら? 私は関西方面には結構行っているのに、彦根で下車したことがありません。一度は行ってみたいな。

 お江戸オフで東京のお寺はかなり歩きましたが、豪徳寺は私のランキングのかなり上位にランクインしています。ひっそり静かなところがいいわ。

 いただいたトラちゃんは手をあげてないバージョンでした(^^)。

投稿: Tompei | 2010/02/17 07:51

ひこにゃん、そんな磐余があったのですね。
機縁を招き入れる、お金じゃないってところが良いですね。

投稿: hicha | 2010/02/17 08:46

あ、私もこの招き猫買いました^^
>招き猫巡り
はい!全国制覇を目指しています(笑

投稿: みるきい | 2010/02/17 09:34

あはは
ねこ好きにとっては
そばにいてくれるだけで
ほんわか~ってするから
あちこちで伝説が有っても
おかしくない気がする(^^)

投稿: TOKIKO | 2010/02/17 09:48

豪徳寺のこともひこにゃんのことも全く知らなかったので、勉強になりました。


>お江戸オフで東京のお寺はかなり歩きましたが、豪徳寺は私のランキングのかなり上位にランクインしています

これは絶対に行かなくては!^^

招き猫めぐりも福がついて楽しそう~heart04

投稿: ぶんぶん | 2010/02/17 17:51

hichaさん、みるきいさん、TOKIKOさん、ぶんぶんさん、コメントありがとうございます。
今日も寒かったですねぇ。咲き始めた梅も縮こまっていますね。

>hichaさん

 ゆるキャラの謂れなんて普通は気にしませんよね。でも、知っていると親しみが湧きます。

 軟弱者の私は手っ取り早く結果もお願いしたいところですが……(^^ゞ

>みるきいさん

 全国制覇、頑張ってね(^^)。機会があったら、みるきいさんの招き猫コレクションの写真を見せてくださいませ~。

>TOKIKOさん

 こういうお話って猫のほうがぴったりきますね。忠犬ハチ公はいるし、ここ彫れワンワンの犬もいるけれど、幸せを招くグッズにはならないわね。

>ぶんぶんさん

 豪徳寺は鎌倉あたりのお寺の風情があります。都心からちょっとはずれているからかな。豪徳寺も松陰神社も思ったより参拝客がいてびっくりしました。歴史好き、幕末好きが増えているのかも? 

投稿: Tompei | 2010/02/17 18:36

まじめまして。私は今戸焼に興味がありまして、丸〆猫をはじめ、今戸焼で招き猫は作られていたという記録や伝世品、錦絵など見ているところでは、嘉永5年に丸〆猫が大流行したという話は伝説ではなく実際にあった事だということを実感しています。招き猫の元祖だとか、発祥、起源であるとは断言はできないのですが、作られていたのは事実でしょう。豪徳寺、西方寺、金猫銀猫、自性院などの伝説はもっと古いのかもしれませんが、物証がいろいろ残る今戸焼の話は事実だと思います。ちなみに豪徳寺へは戦前は瀬戸製や今戸製、よその張り子製の招き猫が門前で売られていたという記事を読んだことがあります。

投稿: いまどき | 2010/03/27 10:39

>いまどきさん

 はじめまして。ご丁寧なコメントありがとうございます。

 今戸焼にお詳しい方からのコメント、嬉しく拝見しました。ブログやHPも少々お邪魔しました。「丸〆猫」は初耳ですが、たいへん興味深いので、時間のあるときにゆっくり読ませていただきます。

 ちなみに、私も国際劇場でSKDを見たことがありますよ。国際劇場をご存じと聞いて、ますます嬉しくなりました。これからもよろしくお願いいたします。

投稿: Tompei | 2010/03/28 00:57

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