大雄山最乗寺
箱根に行く前に最乗寺に寄りました。ここを訪れたのは約40年ぶり。子供の頃、何回か家族で出かけたことがあります。今回改めて母に聞いてみたら、淡い信心があったようで、親も何かに祈りたい時があったんだなと感慨を覚えます。
大雄山最乗寺は600年の歴史を持つ曹洞宗の古刹で、創建の土木工事に貢献した道了という僧が天狗になって山中に身を隠したと伝えられることから道了尊とも呼ばれています。今年は開山した了庵禅師の六百回大遠忌に当たり、半年にわたって御真殿が御開帳されています。
ひんやりとした空気と雨に濡れた木々が放つ緑の匂いを体に浴びて参道を歩くと、心身にたまった澱が洗われていくのがわかるよう。杉の老木が立ち並び、霊場らしい濃厚な空気が漂っています。天狗の伝説があるのも納得できる雰囲気です。参道に並ぶ奉納碑の中には「杉壱万本寄進」などと書いた石碑もあり、杉の数は相当なもの。花粉の時期には絶対来られません。
天狗といえば下駄ということで、土木関係の会社などから寄進された下駄が御真殿付近に並んでいます。子供の時の記憶が残っているのはこれだけ。さらに石段を350段上ると奥の院がありますが、今回はやめておきました。濡れた石段はすべりやすいし、雨が降り出しそうだったので……言い訳です。
同じ神奈川県内の大山に比べると有名ではないけれど、その分俗化されていないので、静かに山にこもりたい時はおすすめです。とくにこれから紫陽花の季節は美しいらしい。箱根も紫陽花が多いので、雨を覚悟で梅雨に出かけるのもよいかもしれませんね。ついでながら、小田原城では菖蒲まつりが始まっていましたが、花菖蒲はまだ咲き始めでした。このところ気温が低いので、花菖蒲も紫陽花も例年より遅いようです。
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コメント
最乗寺というと、どの辺りにあるのでしょうか?
小田原の近くなんでしょうね。
私も大山なら行ったことがるのですけれど、こちらは知りませんでした。
本当に今にも天狗が飛び降りて来そうな杉木立ですね。
あっ、この石段の数を見ただけで、私は引き返しそうですけれど・・・(笑)今や350段はキツイです。
投稿: Nawo | 2010/06/04 14:07
なんだか素敵な場所ですね。
そのお寺のために電車が走ってるんですか?(線の名前が…)
大山も行ってないのに…ちょっとアジサイを観に行ってみようか心惹かれてるゆれいです。
デモヒザガワルカッタンダッケ…
投稿: ゆれい | 2010/06/04 16:34
Nawoさん、ゆれいさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
>Nawoさん
記事にお寺のサイトのリンクを貼っておきましたが、電車の場合は小田原から大雄山線20分、終点からバス10分です。車の場合は大井松田から20分、または小田原から30分。
写真の石段は本堂に向かう門の前でここは必ず通ります(^^)。その先、御真殿まで50段程の石段があります。ここまではたいしたことありません。大山(ケーブル利用)より楽な位です。機会があったらぜひ!
>ゆれいさん
そうなんです、大雄山に行くための電車が走っているんです。公式サイトの紫陽花の写真、すごくきれいで見に行きたくなりますよね。
ひざの具合はかなりひどいのかしら? 普通に歩けて駅の階段の上り下りができる状態なら大丈夫だと思いますよ。奥の院はパスしたほうがいいかもしれないけど。お大事にしてね!
投稿: Tompei | 2010/06/04 18:50
700年は凄い時間ですよねぇ。樹齢どれだけの杉かわかりませんが、仏様とは別に木の神様とかもいそうですよねぇ。流行のことばでいえばパワースポットの雰囲気あります。
投稿: 惑 | 2010/06/04 23:35
>惑さん
ここ、パワースポットの1つらしいです。天狗と言えば、京都の鞍馬山も強力なパワースポットですよね。私はよい気も悪い気も感じないほうだけど、ここでは何か感じたような気がします。
杉の花粉はイヤだけど、木はまっすぐ高く伸びて、気持ちがいいです。
投稿: Tompei | 2010/06/05 00:34
大井松田ICの近くには何があるのだろう~と、いつも思ってましたが、近くに素敵なところがあったのですね。
紫陽花は、かんかん照りのお日様より、しっとりとした梅雨空が似合いますね。
今日のウォーキングでも、楽しい発見がありますように!
投稿: pega | 2010/06/06 09:46
>pegaさん
この週末は箱根に行っていらしたんですね。お天気がよくてよかったですね。富士山は見えましたか?
フットワークの軽いpegaさんなら大井松田なんてひとっ走り。機会があったらぜひどうぞ!
投稿: Tompei | 2010/06/07 08:11