第22回お江戸オフ≪千住宿≫ その2
(こちらの続き)
気の重い話が終わったので、あとはさくさく参ります。
④永久寺(目黄不動)
目黄不動はこの永久寺のほか、平井の最勝寺など複数あります。五色不動についてはいつか書きたいと思いますが、いつになることやら。
⑤公春院
お寺の説明は省略。門前に掲げてあった「つもりちがい十条」が気に入ったので貼っておきます。
⑥真正寺
⑦円通寺
上野寛永寺の黒門(写真左)が移設されています。幕末の戊辰戦争の一部、上野戦争で彰義隊と官軍が戦った時の無数の弾痕が残っています。賊軍ゆえ、戦場に放置されていた彰義隊の遺体を円通寺の和尚が斬首覚悟で供養し、上野で火葬してこの寺に埋葬したそうです。黒門の向こうに彰義隊士のお墓があります。
源義家が奥州征伐で討ち取った賊首四十八を埋めたという四十八塚(写真右)があり、その塚が小塚原の地名の由来となったと説明書きにありました。地名の由来伝説は次の素盞雄神社にもあります。
安政大地震までは百体の観音像を安置した観音堂があったそうですが、現在はご覧のとおり金ぴかの観音様が境内を見下ろしています。
⑧素盞雄(すさのお)神社
ちょうどこの神社のお祭り「天王祭」でした。天王とは牛頭天王のこと。江戸時代は牛頭天王社、飛鳥明神社、小塚原天王宮などと呼ばれていたようです(祭神が二つある)。神仏習合では牛頭天王=スサノオなので、明治以降、素盞雄神社という名前になりました。
さほど広くない境内いっぱいに屋台が立ち並び、人があふれかえっていました。氏子区域もかなり広いようで盛大な祭礼です。どこかにあるらしい芭蕉の碑は見つけられませんでした。人波に揉まれて歩いていたら、富士塚を発見(写真右)。写真に撮りましたが、肝心なのは右の鳥居の中にある瑞光石という石のほうでした。この石に牛頭天王と飛鳥明神が降臨したのがこの神社の始まりだそうです。そして、この小さい塚が小塚原の名前の由来とか。江戸名所図会にもそう書いてあります。
⑩熊野神社
時間にゆとりがあったので予定外の荒川ふるさと文化館に寄った後、熊野神社へ。小さなお社ですが、源義家が創建したという謂れの古社です。お江戸歩きをしていると、源義家に関係ある神社仏閣が多い気がしますが、はたして真相は?
南千住地区はここまで。次は千住大橋の向こう側、北千住です。
(続く)
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コメント
「つもりちがい十条」私も思わず写真に撮りました。
確かにねぇ~と妙に納得してしましました。(笑)
目黄不動に行って、ちょっとだけほっとしました。
平井にもあったのですね。
滅多に降りない駅なのですけど、今度降りるチャンスがあったら行ってみます。
円通寺の観音様はちょっとショックでした。(^^;;;
地震で壊れてしまったのでしょうかね。
一体でもいいから残っていたら、そちらを拝みたかったです。
投稿: 陶片木 | 2010/06/09 20:31
こんばんは!
>目黄不動はこの永久寺のほか、平井の最勝寺など複数あります
そうなんですか!
知らなかった~。目黒もそうだけど、私はお不動さんて好き。相性がいいように感じます。
>源義家に関係ある神社仏閣が多い気がしますが、はたして真相は?
本当にそう思いました。頼朝のおじいさん?
真相はこの後Tompeiさんが解き明かしてくれるのでしょうか?^^
投稿: ぶんぶん | 2010/06/09 20:44
私も源さんの謎解き待ってま~す。
そう言えば、都内には源氏ゆかりの地名多いわ。あれ?確か湯島天神の近くの坂の名前はなんだっけ?って自分で調べてきます
石、そのつもりでみてなかったのは残念でしたね。漢字からしてなんだか御利益ありそうなのに…。
投稿: 桜桃 | 2010/06/09 23:47
陶片木さん、ぶんぶんさん、桜桃さん、おはようございます。
爽やかな青空です。梅雨前の晴れ間になりそう。
>陶片木さん
「つもりちがい十条」、耳が痛いですね(^^;)。
平井はお近くですね。昨年用事があって初めて降りました。直線距離だと押上からも近くてびっくり。
円通寺のあの建物(本堂)の中に、無事だった百観音の一部があるらしいんです。なんだか入ってはいけない雰囲気でしたよね。
>ぶんぶんさん
お不動さんは私も好きです。干支の守り本尊ですしね。実は、夫と出かけた大山や大雄山はお不動さんめぐりでもあるの。
源義家は頼朝のひーおじいさんですって。Wikipediaに「源頼朝、足利尊氏、徳川家康の祖先に当たることから後世に英雄視され、様々な逸話が生み出される」と書いてあります。寺社の由緒も「生み出された」ものかと……。
>桜桃さん
源義家は陸奥の国守になっているから、関東を通過していることは確かで、寺社の由緒に名前を借りるのに都合がいいんじゃないかな?
瑞光石には気づかなかったわ。江戸名所図会には「考ふるに、これおそらくは上古の荒墓ならんか」って書いてある。怪しげな石を祀ったのがこの神社の始まりなんでしょうね。
投稿: Tompei | 2010/06/10 08:22