「国宝 源氏物語絵巻」(五島美術館)
前から一度行ってみたかった五島美術館。夏頃にこの特別展開催を知り、会期を待って6日に行ってきました。
この源氏物語絵巻は平安末期12世紀に制作された現存最古のもので、国宝に指定されています。現存するのは全54帖の約4分の1、絵巻10巻のうち4巻分で、名古屋の徳川美術館が3巻強、五島美術館が1巻弱所蔵。今回はそれが一堂に公開される貴重な展示会です。
900年も昔に書かれた絵巻物を目の当たりにできる幸せ。しかも、絵を見ると「ああ、あの場面ね」と物語を共有できるのが何とも嬉しい。これで字も読めて「あの件ね」とわかればもっと楽しめるのだけど。絵はかなり退色していますが、復元模写の絵が並べてあり往時の彩色を偲ぶことができます。途中で投げ出した源氏物語、また読み始めようかな……そんな気持ちになりました。
そうそう、絵巻物の全文と絵の説明を載せたリーフレットがほとんど鑑賞の役に立たず残念でした。文字が細かい上、展示室が薄暗くて、老眼の目には厳しい。老眼鏡は必携です! 長蛇の列が予想されているようですが、空いていてゆっくりじっくり見られて何よりでした。
絵巻鑑賞の後、庭園をひとめぐりしてきました。武蔵野の雑木林の中に石仏や石灯籠などが点在しています。自宅の庭に収集したものを並べる――根津美術館などと同じコンセプトですね。そういえば、五島美術館はこの特別展の後、改修工事のため2年間休館するそうです。根津美術館のように斬新な建物に生まれ変わるのでしょうか。
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コメント
五島美術館って上野毛にある東急の五島慶太の美術館ですよね?
割合近くに住んでいたので、時々行きました。
古陶の展示の時なんかに行ったことがあります。
お庭も散策できるし、気持ちが良いですね。
近いところで、静嘉堂文庫はいらしたことがありますか?
二子玉川から行けますよ。
投稿: Nawo | 2010/11/13 13:40
>Nawoさん
あの周辺にお住まいだったんですね。住むにはいいところですよね。
そう、五島家の美術館です。静嘉堂文庫は三菱の岩崎家の美術館ですね。名前は聞いたことがあるけれど、行ったことはありません。二子玉から近いとは知りませんでした。そのうち行ってみます。教えてくださって、ありがとうございます。
投稿: Tompei | 2010/11/14 01:21