長州紀行(その4)東光寺・大照院
毛利家つながりで長州紀行に戻ります。
2日目は朝から本降り。「1日中やみそうにないな」と覚悟を決めて宿を出ましたが、やがて小降りになり、雨が上がり、陽が出てきて暑いくらいになりました。萩は北にある分、雲が切れたようです。夕方、山口まで南下したらまた土砂降りに逢いました。
萩の記録は訪問順ではなく、関連毎にまとめます。まずは、毛利家の菩提寺を2つ。
<東光寺>
中国の隠元禅師が伝えた黄檗宗の寺院で、黄檗宗に帰依した萩藩3代将軍毛利吉就が建立。吉就の死後、毛利家の菩提寺となり墓所が築かれました。朱塗りの総門はいかにも中国らしい。雨に洗われた新緑と満開のつつじが美しく、静寂な空気に満ちたいいお寺でした。
本堂の裏手にある毛利家廟所には、3代、5代、7代、9代、11代の藩主夫妻が祀られています(それ以外の代は大照院)。この廟所がすごい。藩主夫妻の墓石の手前に家臣が献上した石灯籠約500基が整然と並んでいて圧倒されました。写真ではわかりにくいけれど、灯籠は成人の身長程の高さがあります。華美ではなく、筋が通った質実な家風がしのばれました。
毎年8月15日、旧暦お盆の送り火として、すべての石灯籠にろうそくの火が灯される万灯会が行なわれているそうです(13日は大照院で迎え火)。ああ、見てみたい!
<大照院>
当初は訪ねる予定ではありませんでしたが、残り半分の毛利家廟所を見てみたくなって訪問しました。こちらは臨済宗南禅寺派のお寺です。東光寺に比べるとこじんまりしていて、ひなびた雰囲気。改修工事中だったので、きれいに整備されるのでしょう。
廟所は東光寺とまったく同じ形式。しかし、墓石は東光寺が角柱形なのに対し、大照院は五輪塔形。写真②で確認できます。写真②は初代藩主・秀就夫妻の墓所で、①の廟所の右手に独立しています。最古の墓所の風格があり、墓石も石灯籠も鳥居もまわりの木々も地面もすべてが苔むして、なんともいえない気が漂っていました。写真①の部分に、2、4、6、8、10代の墓所があり、12代は左手の山の上にあります。なお、輝元の墓所は萩市の天樹院。
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コメント
ひゃ~、石灯篭に弱い私、ちょっと怖さを感じます。
今も家臣の魂が守っているかのよう・・・
東光寺、大照院ともに風格のある寺院ですね。
ご朱印だいぶ貯まりましたね~^^
投稿: ぶんぶん | 2012/05/16 16:03
>ぶんぶんさん
こんばんは。
そうだ、ぶんぶんさんは石灯籠が苦手でしたね。でも、上野東照宮のような不気味な感じはしませんでしたよ。整然と並んでいて美しいの。
ご朱印の写真もヤフーマップにアップして、自己満足にひたっています(^^ゞ
投稿: Tompei | 2012/05/16 22:14
ひえ~、私も怖いっっ~
でも、怖いものみたさで行ってみたいです。
山口県、行ったことないけどさすが風格を感じる県ですね。国を動かす人をたくさん排出しただけある。
これからはそんな人出てきてくれないかなぁ。
投稿: 桜桃 | 2012/05/16 22:54
すごい量の灯篭!
すべてに火がともると
見事でしょうね~
投稿: TOKIKO | 2012/05/17 00:22
桜桃さん、TOKIKOさん、コメントありがとうございます。
>桜桃さん
あら、桜桃さんも石灯篭ダメでしたっけ? 全部同じ石灯籠なので統一感があって、廟所全体が一つの作品のようでした。
反徳川の気風と教育の力が大きいのかな。幕末の志士のような人材が出ないものかしらね。
>TOKIKOさん
ね、見てみたいわよね、万灯会。紙の灯篭にろうそくを入れて並べる万灯会はよくあるけれど、実際に石灯籠を灯すのは珍しい。幻想的な雰囲気らしいです。
投稿: Tompei | 2012/05/17 10:51
ひゃー!私も怖い
すごいですね>毛利家廟所
怖いけど火が灯ったところも見たい~ でも見たら帰れなくなりそう~
投稿: ゆれい | 2012/05/17 15:25
>ゆれいさん
やっぱり怖い? そう、怖いというより、すごいものを見たという感じでした。
ググったら万灯会の画像もたくさん出てきたけれど、画像ではいまいちピンとこない。やっぱり実物を見たい!
投稿: Tompei | 2012/05/17 19:30