信濃紀行(その3)善光寺
(その2の続き)
旅行記に戻ります。あれから早3週間、さっさと書かないと記憶がどんどん薄れてゆきます。


善光寺は、日本の仏教が諸宗派に分かれる以前にできたので、無宗派の寺院です。本尊は、百済から渡来した一光三尊阿弥陀如来像で絶対秘仏。史料には残っていませんが、7世紀後半にはこの地にかなりの規模の寺院が建てられた形跡があるそうです。現在の前立本尊は鎌倉時代の作で、7年に1度、この前立本尊がご開帳されます。
鎌倉時代には源頼朝が篤く信仰し、全国に善光寺信仰が広まりました。戦国時代には善光寺平(長野盆地の旧名)が武田信玄と上杉謙信の戦いの舞台となったため、寺は兵火により荒廃。この後、本尊は地方を流転することになりますが、行き先については諸説あり、武田、上杉、織田、徳川、さまざまな名が登場します。最後は、豊臣秀吉の手にわたり、秀吉の死の直前に信濃に戻されたとされています。
江戸時代には徳川家の寄進を受けて復興を遂げ、善光寺参りの人々で賑わいました。「牛に引かれて善光寺参り」「一生に一度は善光寺参り」という言葉が生まれたほど人気があり、お伊勢参りと合わせて旅した人も多かったようです。
私にとっては2度目の善光寺参り。30年程前に戸隠の帰りに急いで寄って以来です。お参りの前にまず腹ごしらえ。「藤木庵」の揚げたての天ぷらと冷やしたおそばのコラボは絶妙でした。
仁王門の先は参道の両側に宿坊が並んでいて、いかにも門前町らしい風情。山門をくぐると本堂のどっしりした伽藍が迎えてくれました。壮大な木造建築に圧倒されます。本堂の内陣を参拝し、いざお戒壇めぐりへ。これはお初です。手探りでこわごわ真っ暗闇を歩きました。がしかし、なんてこった、極楽の錠前には触らなかった! その存在をたった今、知ったのでした。ああ、またやってしまった。これだから自分がイヤになる。
この失態にもっと早く気づけば、両国の回向院で行われていた善光寺出開帳に出かけたのに、それも昨日終わってしまった。二重のショック! まだ極楽に行くには早すぎるということにしておこう。そのうちまた行くしかない。
本堂を出て、境内を歩きまわった後、山門を拝観しました。桧皮葺の本堂に対して、この山門はサワラの木を使った栩葺(とちぶき)。楼上には文殊菩薩と四天王像が安置されています。寺額の善光寺の文字の中には5羽の鳩の姿が隠されていて、「鳩字の額」と呼ばれています。
いったんホテルに戻って一息ついたあと、長野の街に繰り出しました。ほとんど冬支度で出かけたのに、寒いのなんの。震えながら長野駅まで歩きましたが、めぼしいお店が見つからず、結局ホテルのレストランで食事をしました。
(その4に続く)
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コメント
善光寺の歴史が詳しくわかって、またまたお勉強させていただきました。
>なんてこった、極楽の錠前には触らなかった! その存在をたった今、知ったのでした。
ありゃ、それは残念!私の場合、回向院出開帳の時、お戒壇めぐりの前に説明があったのと、母から詳しく聞かされていたので心して最初から挑んだのでした^^;
山門の上も公開されていたんですよね。
いいですね~。文殊菩薩様が私の歳のご本尊なんです。
私も一度ちゃんとお参りしなくては!
投稿: ぶんぶん | 2013/05/20 21:02
>なんてこった、極楽の錠前には触らなかった!
なんてこったぁ!私の記事に書いておいたのに^^;
また来いってことですね☆
投稿: 桜桃 | 2013/05/20 23:09
ぶんぶんさん、桜桃さん、おはようございます。
こういうヤツなので、オフのフォローもよろしくお願いします。
昨日、この記事を書きながら、旅行中もらった旅のしおりなどを読み、「え、極楽の錠前って?」と気づいたような次第です。あきれてください
>ぶんぶんさん
たぶん、善光寺にも説明があったのよね。ちゃんと読んでないのだわ。注意力散漫! それを善光寺の阿弥陀様が教えてくださったのだと思います。
ぶんぶんさんもぜひ一度は善光寺参りを! 新幹線ならあっという間よ。
>桜桃さん
次回どこかに出かけるときは桜桃さんの過去記事をチェックしなくては! この記事も誰かのために役立つといいな
投稿: Tompei | 2013/05/21 07:42
私も回向院は行きましたがお戒壇めぐりはしませんでした。
そうか、新幹線ですぐですものね。
機会があれば、善光寺で臨みます!
投稿: ゆれい | 2013/05/21 08:46
>ゆれいさん
「錠前に触らない人は成仏させませんよ」と善光寺の阿弥陀様が差別するわけはないけど、何だかすっきりしないわ~
3度目の正直で錠前に触れる機会があったら、しばらく握ったままでいそう(^^)
投稿: Tompei | 2013/05/21 15:31
ええ?っとここで再びビックリ、
Tompeiさんでも抜かりがあるのですか??
あの暗闇は、前後に人がいないと怖くて前にすすめません。
今考えると、よくぞ通り抜けられたと思います。
錠前なんかどうでも良いです、地上に出られただけで良かったと思う私です。
暗いところ狭いところが怖いのよ。知らずに入っちゃったのよ。(^^ゞ
投稿: hicha | 2013/05/21 18:10
>hichaさん
お戒壇めぐりはまさに漆黒の闇でしたね。周りに大声でしゃべっている人がいたので「うるさいな」と思ったけど、あの声がなかったらもっと怖かったかも。地上に出たらほっとしました。
旅行もオフも実は抜かりだらけです
ブログに記録するときに"抜かり"を発見することが多く……ってことは記事を下書きしてからいけばいいのかも?
投稿: Tompei | 2013/05/22 07:51