五百羅漢図展 競演
増上寺の「狩野一信の五百羅漢図展」と森美術館の「村上隆の五百羅漢図展」をハシゴしてきました。
増上寺の五百羅漢図展は本堂地下の宝物展示室で前期後期の入れ替え制で20幅ずつ展示されています。現在は第41幅から60幅。2011年に江戸東京博物館で全100幅が公開されたときに見学して以来の再会でした(そのときの記事はこちら)。何度見ても見飽きることがない心に深く突き刺さる絵です。
この宝物展示室は昨年4月にオープンしたばかり。ここに常設展示されている台徳院殿霊廟(2代将軍・徳川秀忠の霊廟)の模型が素晴しい。博物館や史料館によくある模型とはレベルが違います。明治43年(1910)にロンドンで開催された日英博覧会に東京市が出品したもので、当時増上寺に存在した霊廟を10分の1のスケールで本物と同じ工程で精巧に再現してあります。博覧会閉幕後は英国王室に贈呈され、ロイヤルコレクションとして保管されてきましたが、宝物展示室オープンに際して増上寺に貸与されることになり修復復元されました。
明治末期とはいえ、旧幕府の霊廟の模型を海外で公開したのは意外ですが、霊廟の装飾建築がそれほど優れていたということでしょう。東照宮と同じような霊廟が戦災で焼失してしまったのはつくづくもったいなく残念なことです。
この宝物展示室と徳川家墓所が共通券で1000円だったので、墓所初参拝の夫と墓所も拝観しました。ちょうどボランティアの方のガイドが始まったところで、興味深いお話を聞けて有意義な時間でした。
実は、増上寺に行った一番の目的は干支の起き上がり小法師。お正月に買い損ねたので、ようやく手に入れることができました。
芝東照宮の隣りにこじんまりした梅林があり、見頃を迎えて芳しい香りが漂っていました。
満足感にひたりつつ増上寺を出て六本木ヒルズに移動しました。六本木はもうパスしようかとも思いましたが、予定通り行ってよかった! 村上隆さんの五百羅漢図、これまたすごかった! 五百羅漢図に限らず、村上ワールドは強烈なパワーを放っていて、よくわからないながらも圧倒されました。
村上さんの五百羅漢図は、青竜、白虎、朱雀、玄武の4つのパートに分かれていて全長100mあります。東日本大震災後にいち早く支援の手を差し伸べてくれたカタールに感謝を込めて、震災の翌年2012年にドーハで発表されました。村上さんのスタッフのほか、日本中の美大から200人以上のスタッフを募って、約1年で完成させたそうです。その資料も展示してありましたが、絵を描くというより、アニメ製作のような印象でした。そうそう、村上さんが触発されたという増上寺の五百羅漢図も2幅展示されてました。
斎藤工の音声ガイドがなかなかよかったです。いい声でした(笑)。いやいや、斎藤工だから借りたわけではありませんよ。ちなみに、階下の「フェルメールとレンブラント展」のほうは玉木宏。ターゲットがわかりますね。ミーハーな話で終わります。
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コメント
干支の起き上がり小法師は可愛いですものね!
酉も暮れのうちに買いに行こう(^^;
展覧会のはしごはなかなかハードですよね。お疲れ様です!
青空にタワーと梅が映えますね。今日は又鈍い冬空で寒いです~
投稿: ゆれい | 2016/02/22 17:43
>ゆれいさん
コメントありがとうございます。
私も酉は年内に買おうかな。特別な干支ですからね
昨日は2月にしては暖かくて、お散歩日和でした。梅の季節=花粉の季節なのがうらめしい!
投稿: Tompei | 2016/02/22 22:36