小選挙区比例代表並立制のしくみ
衆院選が30日に公示され、いよいよスタートしました。そこで、立候補者一覧表を見てみると、比例代表名簿の順位が同じ人が何人も並んでいます。「これって、どういうこと?」と思っていたら、今朝のワイドショーでその説明があり、納得しました。
この小選挙区比例代表並立制は1996年の衆院選から導入され、今回で4回目になるというのに、今まで知らなかったなんてお恥ずかしいかぎり。いちおう投票は欠かさずに行っているんですけれど……。
この制度では、有権者は「小選挙区」で個人名を投票し、「比例代表」で政党に投票します。「小選挙区」は全国を300に分けてあり、ひとつの選挙区から当選するのは一人だけ。「比例代表」は全国を11のブロックに分け、政党はあらかじめブロックごとに名簿を提出して、各党の得票の割合に応じて議員数が配分されます。
この際、名簿で上位にいる人から当選していくわけですが、「小選挙区」との重複立候補者に限って、同じ順位に並べることができるのです。その場合、「小選挙区」で当選した候補者は名簿から抜けて、残りの同一順位候補者の中から「惜敗率」の高い人から当選が決まります。「惜敗率」とは「その候補者の小選挙区での得票数÷当選者の得票数」。
つまり、たとえ「小選挙区」で落選しても、善戦すればするほど、「比例代表」で敗者復活できる可能性が高くなるわけです。だから必然的に、候補者は「小選挙区」でより多くの票を得るために、選挙運動に励むことになります。
なるほど、こういうことだったんですね。この制度といい、参院選の「非拘束名簿式比例選」といい、実にややこしい! さまざまな思惑が絡み合っているように見受けられます。
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