2009/03/19

ハワイアンキルト

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 5年以上の中断を経て、何とか完成させました。押入れを掃除していたら、完成間近なのに投げ出したハワイアンキルトが出てきたのです。ペアのランチョンマットの1枚は完成、残る1枚もあと5%程で完成という状態(何でここでやめるかね?)。これだけは完成させなくちゃと思って、突然やり始めました。ラインは等間隔じゃないし、縫い目は雑巾のようだし、2枚の大きさは微妙に違うけれど、仕上がったらやっぱり嬉しくて、恥ずかしながら公開します。

 このブログを始める前、一時、ハワイアンキルトに凝っていました。せいぜい1年くらいですけど。ハワイの植物をモチーフにした2色使いのシンプルな柄が気に入ったのと、とにかくハワイが大好きなのでハワイモードにひたれるのが嬉しかったのです。いつかベッドカバーのような大作を作りたい、とあこがれたのも束の間、あえなく断念。想像以上に時間も労力もかかって、あれもやりたいこれもやりたい移り気な私には向いてないようでした。

 こうして何事も極めずに中途半端に終わる私……何なんでしょうね、この性格。何か一つのことに打ち込んでいる人を尊敬します。

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2008/12/26

『ラ・カージュ・オ・フォール』

 今年の観劇納めは日生劇場の『ラ・カージュ・オ・フォール』。笑って泣いて元気が出る、大好きなミュージカルです。"市村正親、最後のザザ"という触れ込みもあり、半年も前からチケットを取ってこの日を楽しみにしていました。天井席ですけど(笑)。

 いやー、もう最高! 千秋楽に近いしクリスマスだし、舞台も客席も大盛り上がり。カーテンコールでは指揮者がサンタの帽子をかぶって、曲の一部にジングルベルまで入れてくれました。

 『Mr.レディ Mr.マダム』のミュージカル版。つまりゲイクラブのお話ですが、そこの看板スター・ザザを演じる市村さんがとにかくうまい! オカマっぽい仕草がいちいち面白く、健気さが微笑ましく、心情を吐露する歌の迫力に圧倒されます。歌声に聞き惚れるというより、ダイレクトに心に響く歌。その2つの曲の歌詞がまたいい。

 ありのままの私の姿を見て
 この世界に1人だけ
 それが私
  (私は私)

 今、この時が何よりも素晴らしい
 過去は消え去り 明日の日は誰も知らない
  (今、この時)

悲しいわけじゃないのに涙が出てきて、生きてゆくパワーが湧いてくる気がします。11年ぶりに市村ザザの歌を聴けて嬉しかった!

 対する相棒・ジョルジュ役は今回、鹿賀丈史。前回までの岡田真澄さんとは持ち味が違うけれど、さすがの貫禄でこの作品をしめていました。鹿賀さんと市村さん、ご本人たちの絆が滲み出た舞台と言ったらいいか……。30年程前、同じ日生劇場でこの2人が共演した『ジーザス・クライスト・スーパースター』を思い出しました。みんな若かった!

 11年前に続いて出演の森クミさん、真島さんの存在感。今回加わったダンドン役の今井さんの記念すべき(?)女装。タータン(香寿)の若いジャクリーヌ。新進の山崎育三郎くんのジャン・ミシェル。クラブの妖しい踊り子たち、その他。いいカンパニーでした。

 これが市村ザザの見納めとは考えたくありません。またいつか会えますように!

 一足早く観劇した金木犀さんの記事にトラックバックをお送りします。

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2007/05/23

ひまわりとさくら

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 銀座のプチひまわり畑。ソニービルが一足早い夏を演出して、ビルの一角にひまわり4000本を展示しています。ほんの小さな空間だけど、鮮やかな黄色のひまわりを見ていると何だか元気が出ます。

 一方、宝塚劇場では遅咲きのさくらが満開でした。星組新トップコンビのお披露目公演『さくら』……満を持してトップに就任した安蘭けい&遠野あすかに心から拍手を贈りました。二人ともよくここまで頑張ったね。

 さくらの群舞はやっぱり「さくらさくら」の曲で余計な演出なしに見たい、とか、どこかで見たようなお芝居だなぁ、とか思いつつも、楽しいひとときを過ごしました。華やかで明るくて、お披露目にはふさわしい作品です。次の『エル・アルコン』も楽しみ! しばらくこのトップコンビで落ち着いて欲しいと思ったり、次の柚希礼音のトップを早く見たいと思ったり、ファンというのは勝手なものですね。

 図らずも観劇の記事が3つ続いてしまいました。舞台って観なけりゃ観ないで済むのに、いったん観始めると「あれも観たい、これも観たい」と思ってしまう……キケンです。

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2007/05/17

『マリー・アントワネット』(東宝ミュージカル)

 帝劇で上演中の『マリー・アントワネット』を一昨日、観てきました。昨年末の初演時には見逃してしまったので、今回は何としても観たいと思っていたのです。

 あの『エリザベート』を作った作家クンツェと作曲家リーヴァイのコンビが遠藤周作の『王妃マリー・アントワネット』をミュージカル化すると聞いた時から、それはもう楽しみにしていただけに、公演が始まってからそれほど話題になっていないのが気がかりでした。

 なるほど……確かにいまひとつ盛り上がらない。誰にも感情移入も共感もしにくくて、心を揺さぶられるような感動がない。豪華キャスト陣のそれぞれの歌声には胸を打たれたけれど、それが作品の魅力につながらないのが残念。料理人も素材もテーマも最高なのに本当にもったいない!

 『エリザベート』のトートにあたるのが錬金術師カリオストロ(山口祐一郎)、ルキーニにあたるのが劇作家ボーマルシェになるんだろうけれど、このカリオストロがよくわからない。わからないけれど、山口さんが登場して歌う度に、歌声に圧倒されて納得してしまう(爆)。

 マリー・アントワネット(涼風真世)と同じイニシャルを持つマルグリット・アルノー(新妻聖子)という貧しい娘が影の主役であるのは原作のとおり。新妻さんの舞台は初めて観たけれど、小柄ながらパワフルな歌声は素晴らしい。かなめちゃん(涼風)は後半の幽閉されてからがよかった。前半は演出かもしれないけれど、アントワネットのイメージと違いました。歌は男役時代の低音のほうが断然魅力的。

 そのほか、オルレアン公の鈴木綜馬さんの悪役ぶりにびっくりし、さすがの歌声に感激。修道女アニエスの土居裕子さんの歌をひさしぶりに聴いて癒されました。とにかくキャストは文句なしの顔ぶれなので、だから余計「それなのに……」と言いたくなるのでした。

関連記事:
『王妃マリー・アントワネット』(遠藤周作) (2006年5月16日)

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2007/05/10

『黒蜥蜴』原作と宝塚歌劇

 GWに観た宝塚の『黒蜥蜴』(本題:明智小五郎の事件簿)があんまりヘンテコリンでキッカイな話だったので、江戸川乱歩の原作を読んでみる気になりました。

 乱歩の『黒蜥蜴』はグロテスクで妖しさいっぱいだし、ストーリー展開は荒唐無稽でありえないけれど、そこにこそ魅力があることを納得できる小説でした。講談調の文体に誘われて乱歩の世界に入り込んだら、とやかく言わずにどっぷりひたった者勝ちという感じ。

 そこに戦争やら結婚やら兄妹再会やらのヒューマンな要素を持ち込んで、それで共感を得ようというのはどこか違うような気がしますが……。あ、宝塚の話です。黒蜥蜴ってビジュアル的には宝塚っぽいけれど、実は「夢とロマンの」宝塚とは対極にあるので、結局、あんなふうに中途半端になってしまうのかもしれません。

 どうせやるなら、黒蜥蜴を主役にして男役にやらせて、もっとアブナイ世界を展開して欲しかった(爆)。オサ(春野寿美礼)にはナルシストな黒蜥蜴が似合いそうです。

 ついでに、三島由紀夫の戯曲も読んでみました。三島由紀夫は子供の頃、この小説を読んだのがきっかけで舞台化を思いついたとか。さすがに日本語が美しく格調高い。やはり一度は美輪明宏の黒蜥蜴を観なくては!

 実は私、小学生時代に江戸川乱歩の少年探偵団シリーズを愛読していました。明智小五郎や怪人二十面相に読書の楽しさを教えてもらったようなものです。何十年ぶりかに乱歩ものを読めたのも宝塚のおかげ……と感謝しておこう(笑)。

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2007/02/21

31年ぶりの『星影の人』

 私が宝塚を初めて観たのは昭和49年、雪組の『若獅子よ立髪を振れ』。ちょうど『ベルばら』初演の年です。以来、30年以上にわたって、宝塚を観続けていますが、その中で一番思い入れがある作品は、何と言っても『星影の人』。

 昭和51年に雪組が上演した日本物のお芝居で、新選組の沖田総司の淡い恋を描いた佳作です。キャストは、沖田総司:汀夏子、芸者・玉勇:高宮沙千、土方歳三:麻実れい。私はこれを観て、汀夏子にはまり、同じ公演を何度も観る楽しみを知ってしまいました。実況録音盤LP(時代が偲ばれますね)を買い求め、繰り返し聴いたので、今でも主題歌や劇中歌はもとより台詞まで覚えているほど。

 名作の誉れ高いのに、何故か今まで再演されませんでしたが、31年ぶりに再演が決定。本拠地宝塚や東京での本公演ではなく、名古屋の中日劇場で現在上演中です。名古屋だけの公演、しかも総司役はこの公演でトップお披露目の水夏希とくれば、私としては遠征せずにはいられません。

 というわけで、昨日、名古屋まで行ってきました。満天の星空をバックに沖田総司が主題歌を歌うプロローグから、興奮と感動の連続。歌も台詞も美しく、ストーリー展開が無理なく自然で、これぞ宝塚の日本物!これぞ柴田先生の名作!です。

 思い入れが強すぎて、最初は、目の前の舞台を観ながら昔の舞台のまぼろしを観ているようなところがありましたが、そのうち、水の総司をはじめ、現雪組メンバーのお芝居に引き込まれて、新しい『星影の人』を楽しみました。凛々しいミズ総司、しっとりしたトナミ玉勇、頼もしいユミコ土方など、出演者の健闘によっていい作品に仕上がっていて、星影ファンとしては嬉しいかぎり。

 だからこそ、本公演で観たい! 広い舞台、生オーケストラ、フルメンバーでぜひもう一度観たい、と心から思いました。

 併演のショー『Joyful!!Ⅱ』は、水の魅力を生かした新バージョンにアレンジされましたが、新しい組のスタートにふさわしい明るさは元のまま。思えば、このショーは元々、前トップのお披露目公演の作品だったんですよね。時代が変わり、メンバーが変わっても、夢とロマンのエッセンスは変わらないところが宝塚の魅力であることを改めて感じた1日でした。

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2006/07/14

『ダンス・オブ・ヴァンパイア』

 『エリザベート』『モーツァルト』に続くウィーン・ミュージカルの日本初上陸……しかも、山口祐一郎と市村正親がご出演とくれば、これは何としても観たい。というわけで、昨日、帝劇に行ってきました。

 (以下、多少のネタばれがあるので、まっさらなまま観劇したい方はお読みにならないでください!)

 面白かった! ストーリーはよくあるヴァンパイアものなので、話の展開には目新しさがありませんが、歌やダンス、音楽、舞台装置、演出などトータルな意味で楽しめる作品でした。『エリザベート』『モーツァルト』とは違って、コメディの要素が多く、何にも考えず気楽にヴァンパイアの世界を楽しめばいいという感じ。心にずしんと迫る感動を期待すると、がっかりするかもしれません。

 伯爵役の山口さんはヴァンパイヤの妖しさが足りない気はしましたが、とにかく歌が素晴らしい! ひさしぶりに歌声をじっくり聴けて、ひたすら幸せでした。コウモリになって飛んできたのには、ちょっと笑ってしまったけど……。対する教授役の市村さんがまたいい味を出しています。演じているというより、教授そのもの。さすがです。

 若いカップル役の剱持たまき、浦井健治もなかなかよかったし、伯爵の息子役の吉野圭吾の妖しいダンスには目が釘付けでした。アンサンブルの方たちのダンスも迫力がありました。

 しかし、ヴァンパイアって、『エリザベート』のトートや『オペラ座の怪人』のファントムと似たような存在ですね。ああいう人に似て人にあらざる存在は、お話にしやすいのかしら?

 昨日は帝劇観劇の定席、B席で観ましたが、この作品は客席降りが多いので1階席のほうが楽しめそうです。そうそう、一度だけ2階席にもヴァンパイヤが登場しました。

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2006/06/14

『コパカバーナ』(宝塚星組公演)

 バリー・マニロウの『コパカバーナ』という歌はご存じの方も多いと思いますが、彼がその歌を基にして同名のミュージカルを作ったのはあまり知られていません(よね?)。現在、そのミュージカル『コパカバーナ』を宝塚の星組が上演しているので、観に行ってきました……ちょっくら梅田芸術劇場まで。だって、東京公演はないんだもの。

 軽くて他愛ないミュージカルコメディーで、「ああ、楽しかった」と後味よく劇場を出られる作品。湖月わたる率いる星組は重々しいお芝居が続いていたので、退団公演の前にこういうコメディーを観られて嬉しかったです。遠征した甲斐がありました。

 帰宅してから改めて原曲の歌詞を見てみたら、あらま、本当に歌詞の通りの話でした。ローラというショーガールが出てくるのは知っていたけれど、トニーやリコという名の男が登場するなんてちっとも知らなかった。昔、ヒデキがコンサートで歌っていた日本語訳は、こんな内容だったかしら。

 楽しく観劇できて大満足の1日でしたが、昼夜2回観劇しての日帰りはさすがに疲れました。劇場の客席に座っている時以外は常に時間に追い立てられている感じ。1泊してのんびりしたかったなぁ。本場のねぎ焼きを食べたかったし……。

 星組の次の公演は、とうとうわたるくんのさよなら公演。いつもは待ち遠しい公演も、今回に限ってはずっと来て欲しくない気持ちです。どうか、いい作品でありますように!

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2006/03/31

数字は独身に限る

 何のことか、おわかりですか? 字は身に限る……略して、数独。先週、ニンテンドーDS用のソフトが発売された、世界で大流行中のパズルゲーム「数独」の元祖正式名称です。

 「数独」はパズル専門誌の出版社「ニコリ」の登録商標ですが、今や「Sudoku」という呼称は全世界に普及しています。アメリカ式呼称「Number Place(ナンバープレイス、略してナンプレ)」をしのいで、日本語の呼称、しかも一企業の登録商標が使われているのは面白い現象ですね。先月、イタリアで初の世界選手権が開催されて、22ヵ国85人が参加したそうです。

 9×9のマスに数字を入れていくこのパズルは、単純ながら奥が深くて面白い。私も結構好きです。ただし、順番に数字を入れていかれる中級の問題まではいいけれど、何通りもの数字が当てはまりそうな上級問題はお手上げ。仮の数字を入れていき、矛盾が生じて行き詰ったら、それ以外の数字を入れ直し……という方法でトライしていますが、なかなかうまくいきません。

 英語のWikipediaでSudokuの項目を見ると、上級問題の解き方も書いてあります。マスに小さい数字を複数入れたり、数字代わりのドット(小さな点)を使ったりして、解くようです。ということは、紙に書いて解かなければ無理ということ。やっぱり、ややこしいんだ。ちなみに、DS用ソフトも数字の仮置きができるそうです。

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2006/01/30

『ベルサイユのばら』

 先週、大阪に飛んだ目的は、何を隠そう『ベルサイユのばら』(公式サイト)(^^ゞ。「またもやしつこく咲いたバラの花」などと揶揄しながらも、大阪まで飛んでしまうミーハーな私(^^;;;。劇団側の思惑にまんまと乗ってしまう自分が情けなや……ハハハ(力ない笑い)。

 原作のコミックをリアルタイムで読み、宝塚の舞台も1974年の初演から欠かさず観てきた世代としては、『ベルばら』には格別の思い入れがあります。初演当時はロザリーのようにオスカル様にあこがれていていた私も、今やモンゼット公爵夫人の年代ですが(^^;)、年は重ねてもやっぱり、オスカルやアンドレ、フェルゼンに心をときめかせるのです。

 とは言え、宝塚が数年毎に再演を繰り返していることを手放しで喜んでいるわけではありません。思い入れのある作品だからこそ、そう安易に再演をしてほしくないのです。しかも、再演のたびに脚本がヘンに変わっていくのが納得できません。30年程前の一連の公演のほうがずっと自然でまとまっていた気がします。

 しかし……『ベルばら』上演には主なキャストの役替わりというのが付き物で、これが曲者。違うキャストを見たさに、何度も劇場に通うハメになる。しかも、東西(東京と本拠地)でキャストが違ったりすると、ごひいきの晴れ姿を拝みに遠征するハメになる。劇団の策略とわかっていても、乗らずにはいられないのがヅカファンというもの……オロカと笑ってください。

 『ベルばら』観劇歴32年の古株としては、劇中歌はもちろん、名場面の台詞まで覚えていて自分で演じられるほど(^^ゞ。その耳慣れた歌をごひいきが歌い、台詞を話すというのは何とも幸せな気分。いや、コスチュームを着けた姿を見ただけで感激でした。これはもう理屈ではありません。そういう意味では、やっぱり『ベルばら』は特別な演目なんですね。遠征したかいがありました。観られてよかった!

 情熱的なフェルゼンもすごく素敵でした。来月半ばからの東京公演も楽しみ……と言いたいところだけど、チケットがありません。『ベルばら』のもう一つの難点は、チケット入手困難。何とか1度は観たいと思いますが、はたして? 

追記(2006年4月12日):
 雪組版を観たら、「星組のはまだマシだった」と思える脚本でした(^^;)。各組の事情に合わせて、偉大なる原作をこうも改悪してしまうのはいかがなものか? と言いつつ、オスカル以下、アンドレもアランもジェローデルも衛兵隊もみな麗しく、納得してしまう自分が情けない。そしてやっぱり、役替わりの度に足を運んでしまうのでした。

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